ポルシェのアレが盗まれる

2024年1月28日

車をまるごと盗まれてしまうニュースは時々見かけますが、車から部品を外して盗まれてしまったというニュースはほとんど見たことがありません。車から部品が外されてしまう盗難被害件数は海外に比べればかなり少ないことは確かです。

以前、アメリカやカナダ、イギリスで触媒コンバーターの盗難が増えている件のブログを書いたことがあります。

触媒コンバーターはとても高額な部品なので、盗まれてしまうと大きな損失を受けることになります。

最近Redditで、ポルシェ・タイカン・クロスツーリスモの部品盗難被害に関する投稿がバズっています。タイカンはEVなので、触媒コンバーターを盗難される心配はゼロですが、それ以上に悲惨な被害を受けました。

ドイツのデュッセルドルフで、路上駐車をしていたポルシェ・タイカン・クロスツーリスモ。画像を見ての通り、ボディを切り裂かれてヘッドランプを盗まれてしまったのです。

 

タイカンのヘッドランプは高性能な4灯式のLED マトリックスビーム。新品の正確な値段は分かりませんが、中古の左右セットが50万円以上で取引されているそうです。しかもヘッドライトには、ヘッドライトコントロールモジュールと、ランプを動かすモーターも搭載されていますので、それも一緒に盗まれてしまったことになります。

また、ランプをくり抜く際にボディーを切り裂かれていますので、その補修費用も車が車なので高額なはず。経済的な損失だけでなく、自分の車がこんな無惨な姿になってしまった精神的ダメージは計り知れないものがあります。

なぜヘッドランプが盗まれたのでしょうか?
今は多少改善されているかもしれませんが、半導体不足の時に4灯式のヘッドランプの新品調達が困難だった時期がありました。入手困難と言う事は高く売れるので狙われたのだ、と私は思っています。

ヘッドランプが盗まれた理由について、Redditにとても興味深いコメントがありました。そのコメントによると、ヘッドランプは大麻の栽培に適しているというのです。そんなことあるのかよ…と思って調べてみたら、autoblogにマリファナ栽培用にポルシェのヘッドランプを盗む泥棒がいる記事がありました。どうやらHIDやLEDランプは最小限の電力と発熱で大麻栽培に必要な光を手に入れられるので、栽培に適しているとか…。

ただ、10年以上前の記事なので安価でLEDライトが入手できる今は、この可能性は低いと思われます。

画像検索してみると、PORSCHEのヘッドランプ盗難は珍しいことではなさそう。

特に最近のマトリクスLEDヘッドライトは高額なので盗まれたくないものですね。

だからといって、釘を打ち込んだバットを持って常に車の横に立っているわけにもいきませんので、屋外に駐車している以上はヘッドランプの盗難を完全に防ぐことは難しそうです。

特定の車種用になりますが、こんな盗難防止アイテムもあります。


https://www.devon4x4.com/discovery-3-4-headlight-anti-theft-security-brackets.html

フロント先端部を隠す方法もあります。

いずれにしても、ボディを切り裂いて盗むような泥棒なので、効果があるかどうかは分かりません。

好きな車と、暮らそう。

AUTORIESEN

052-774-6151
auto@riesen.co.jp

サービス工場Blog
車検、点検、整備のあれこれを毎日更新!
熟練のメカニックの匠の技をご覧になれます。