ホンダのメキシコ工場、麻薬カルテルトップ殺害による暴動で操業停止に
メキシコのハリスコ新世代カルテル(CJNG)のトップ、エル・メンチョがメキシコ軍によって殺害されました。今回の討伐作戦には、アメリカ政府の強力なバックアップがありました。アメリカ政府はエル・メンチョの逮捕につながる情報に一生遊んで暮らせる程の懸賞金(最大日本円で約23億円)をかけていました。
このエル・メンチョ殺害は日本でもニュースになりましたね。メキシコでは超弩級のトップニュースで、歴史の転換点にもなりうる大事件と言えます。この大事件の影響で、メキシコのグアダラハラ近郊エル・サルトにあるホンダ工場が操業停止に追い込まれてしまいました。
ホンダ工場が操業停止に追い込まれた経緯
1. 2026年2月22日(日):電撃的な討伐作戦
腎臓病だったエル・メンチョは、金の力で移動式人工透析診療所を保有して山岳地帯に潜伏していました。米軍がエル・メンチョと親密な関係にある人物(恋人と言われている)との通信を傍受し数カ月にわたり監視。ハリスコ州タパルパ(ホンダの工場があるグアダラハラから南西に約130kmの山岳地帯)の隠れ家に滞在しているエル・メンチョを衛星データで特定したそうです。
メキシコ軍がヘリコプターと地上部隊の同時展開で強襲を仕掛けると、カルテル側はロケットランチャー等で反撃。激しい銃撃戦になりました。この銃撃戦で、治安部隊27人、犯罪者46人、市民1人の計74人が死亡しましたと報じられています。エル・メンチョ自身もこの戦闘で重傷を負い、ヘリコプターでメキシコシティへ緊急移送される途中で死亡が確認されました。
2.同日午後:全国規模の報復開始
エル・メンチョの死が伝わると、CJNGはすぐさま報復作戦を開始。メキシコ全32州のうち20州で、武装集団が道路を封鎖。バスや大型トラックを強奪し、主要道路の真ん中で火を放ち物流網が麻痺。また、グアダラハラ市内では、武装集団が走行中の車のタイヤを撃ち抜いて交差点を塞ぐ、ガソリンスタンドに放火する等、なりふり構わない暴力で街全体をゴーストタウン化させました。
3. 2月23日(月):ホンダを含む各機関の停止
カルテルの報復により翌朝から社会機能がストップしました。従業員の安全確保と物流の遮断による部品未着の影響を受け、グアダラハラ近郊にあるホンダのエル・サルト工場の操業が停止。
ハリスコ州政府は警報を発令し、公共交通機関を運休させ、州内の全学校を休校にしました。メキシコ政府は兵士数千人を追加で派遣しています。
4. 2月24日(火)〜現在:極度の緊張状態
緊張状態は続いていて、刑務所での暴動や、州検察庁職員の殺害など、報復が連鎖しています。ホンダは現在も安全状況を評価中としていて、安全が確認され、適切な状況になれば再開するそうです。
今回のエル・メンチョ殺害とそれに伴う暴動は、まさにメキシコの歴史が動いた瞬間と言えるでしょう。遠いメキシコでの出来事ではありますが、日本の自動車メーカーも操業停止に追い込まれる事態になりました。常にこうした地政学リスクが潜んでいることを改めて知ることができる事件でした。
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