車のサイズが大きくなりすぎ問題
2年半位前に、SUVが大型化して街が狭くなる、というブログを書きました。
あれから2年半経過していますが、大型化は継続中で、統計的にはまだ減速していません。
この大型化はSUVだけにとどまらず、Bセグメント、Cセグメント、ピックアップも大型化しています。
車両大型化の主なポイント
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25年間続く車の巨大化
欧州で販売される新車は、2000年以降、毎年平均で全長が1.2cm、全高が0.5cm、全幅が0.5cmずつ拡大し続けています。世帯人数が減少しているにもかかわらず、車両サイズはどんどん大型化しています。 -
歩行者・自転車や子どもへの高いリスク
ボンネットの高さが10cm高くなるだけで、歩行者などの社会的弱者が事故で死亡するリスクが27%上昇すると言われています。子どもの場合はこれが81%まで跳ね上がると言われています。 現状のペースで大型化が続けば、2040年までに年間400人(うち79人は子ども)の追加の死亡事故につながると予測されています。 -
都市スペースの圧迫(駐車場不足)
このままのペースで大型化が進むと2040年までに路上駐車スペースの8.5%〜14%が失われると試算されています。ロンドンやベルリンといった大都市では、それぞれ約10万台分の駐車スペースが消滅する計算になります。 -
エネルギー消費と環境への負荷
車体が重く大きくなることで、電気自動車であっても化石燃料車であっても、動かすためにより多くのエネルギーが必要になります。環境性能を重視した車作りをしている中、車両を大型化するという矛盾が発生しています。
なぜ大型化は進むのか?
大型化は自動車メーカーにとって
- 価格を引き上げやすく利益率を上げやすい
価格上昇を心理的に受け入れやすくなる。 - 共通プラットフォーム化しやすい
スペース的な余裕がある程、設計自由度が増えるから。 - 安全装備やバッテリーを載せやすい
これも、スペース的な余裕がある程、設計自由度が増えるから。 - SUVやEVのトレンドに合わせやすい
ここで気になるのは、皮肉なことに「車内の人間を守るための安全基準」が車を大きくして、その大型化が歩行者や自転車へのダメージを増幅させていることです。
自動車メーカーもボンネットとエンジンの間に潰れる空間を作ったり、衝突時にボンネットが持ち上がるアクティブフードを採用したり、歩行者検知自動ブレーキやボンネット前端形状の見直し等で対策をしていますが、大型化してしまったらそれらの努力が無駄、とまでは言いませんがその効果は半減するかもしれません。
今後は占有面積税が導入されるかも
欧州のシンクタンクや都市計画、環境団体の間ではいま、「重量税」から「占有面積(サイズ)」、あるいはその両方を掛け合わせた課税や規制へ舵を切ろうという議論が急速に活発化しています。
そうなると、自動車メーカーは車両サイズを考慮しつつ、安全性能、快適性、デザイン等を設計しないといけなくなります。これまで自動車メーカーは難題をサイズ拡大で解決してきましたが、それができなくなるってことになるのです。
でもこれって、日本の自動車メーカーにとって有利な流れになる可能性がありますね。日本の自動車メーカーも近年大型化が進んでいますが、5ナンバー枠や軽自動車規格のような小さくて安全な車作りも得意としてきましたから。ただし、欧州規制は理想論だけで決まることはありません。欧州がわざわざ自国メーカーが不利になるルールを安易に設定するとは考えにくいです。
日本も駐車場が狭く感じる時代に
日本でも都市部の店舗や月極駐車場は、幅2.3m(230cm)前後のところがあります。
幅230cmの駐車場に幅185cmの車両2台を隣同士に枠の中央に駐車した場合、2台の間隔は45cmになります。45cmあれば乗り降りできますが、実際にはドアの厚みもあるので、乗り降りの際にはかなり気を使います。250cm幅の駐車場なら、65cmあるのでドアの厚みを考慮しても乗り降りしやすくなります。
最近の大型商業施設は250cm前後の駐車枠を採用することが多いのですが、古い駐車場や都市部では230cmサイズも多いのが現状です。
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