国交省が「愛車が整備難民になる?」と危機感(純正診断機問題)

2026年8月11日

弊社のメンテナンスブログでも度々書いております『整備難民』問題。

国交省(国土交通省)が「国際オートアフターマーケットEXPO(IAAE 2026)」等の場で示したプレゼンテーション「その整備、純正スキャンツールが必要かも? 〜整備技術の高度化とスキャンツールの機能向上に向けた国土交通省の取組〜」では、現代の自動車整備が直面している構造的な問題と、ユーザーが陥る可能性のある「整備難民」のリスクが具体的に説明されました。

1. なぜ「整備難民」が懸念されているのか?
全国にある整備工場の構造と、作業量の偏りが主な要因

・市場の構造
全国に約9,2000カ所ある整備工場のうち、自動車メーカー系の正規ディーラーは約1万6,000カ所(全体の約18%)に過ぎません。
残りの約8割は、さまざまなメーカーの車種を扱う一般の専業工場や街の整備工場です。
・車検・整備の担い手
国内の車検整備の約65%はディーラー以外の専業工場が担っています。
・発生する問題
もし街の整備工場で最新車両の診断・整備(先進安全装備の調整やECUリセットなど)ができなくなれば、作業依頼がすべてディーラーに集中します。
しかしディーラーも深刻な整備士不足を抱えており、「一般工場では直せず、ディーラーでも数ヶ月待ち」という整備難民が大量発生しています。

2. 「汎用診断機」の壁とセキュリティゲートウェイ(SGW)
これまで専業工場は、1台で幅広いメーカー・車種に対応できる「汎用スキャンツール(汎用診断機)」を使用してきました。
しかし、近年の車両ではこれが通用しないケースが急増しています。

・サイバーセキュリティ規定(SGW)の導入
国政基準に基づき、ハッキング対策として車両にセキュリティゲートウェイ(SGW)が搭載されるようになりました。
・純正機によるサーバー認証の必須化
SGWを解除してエーミング(自動ブレーキ等のカメラ・レーダー校正)や各種ECU設定を行うには、メーカー本国サーバーを通じた純正スキャンツールによるオンライン認証が必要になります。
・導入コストの負担
トヨタの「GTS+」をはじめ、各メーカーの純正診断機は年間10万〜数十万円のライセンス料や通信用VCIの購入が必要です。
全メーカーの純正機を揃えるのは一般の整備工場にとって費用・運用面で大きなハードルとなっています。

3. 国土交通省が打ち出している対策
町の整備工場が取り残されず、ユーザーが滞りなく整備を受けられるよう、国交省は以下のような支援方針を打ち出しています。

・純正スキャンツールの認知拡大・導入支援
一般の整備工場でも純正スキャンツールの購入・契約が可能であることの周知を図るほか、必要な時だけ短期間利用できる「レンタル制度」の整備を検討しています。
・汎用スキャンツールへの技術情報提供の拡充
汎用機でも高度な整備が可能となるよう、自動車メーカーから診断ツールメーカーに対する技術情報(OBD情報)の開示範囲を段階的に拡大させる取り組み(第一フェーズ:基礎情報提供、第二フェーズ:高度整備情報やユーザー認証の仕組み構築)を進めています。

このように、車が「走るコンピューター」化しセキュリティが厳格化した結果、ディーラー以外の整備現場で修理を受けられなくなるリスクを国としても本格的に防ぎ込もうとしています。

そもそも国産メーカーと違い、情報開示を全くしない輸入車メーカーに問題がある!!
純正スキャンツールでしか直せないことを、クルマの営業時に伝えているのか?
数十万から数百万の修理代を払えるユーザーばかりではないよ。保証期間が切れる前に新車に乗り換えさせる時代遅れの営業こそ見直しなさい。

弊社でも新しすぎる個体の取り扱いは控えています。
なぜなら・・・直せないことが多いから(汗)


好きな車と、暮らそう。

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