大型化するSUV、どんどん街が狭くなる!?

2024年1月30日

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昔と比べて車のサイズが大きくなっているのに、道路や駐車場は変わっていません。

年々車が大きくなり、ここ最近は大型SUVが急激に増えてきたので、道路や駐車場等のパブリックスペースが狭くなることを問題視する声が高まっているようです。

車の大型化と言っても問題視されているのは長さや高さではなく、横幅。

例えば、
・2000年モデルのBMX X5(E53)の全幅は1870mm
・現行モデルのBMW X5(G05)の全幅は2005mm

13.5cmも横幅がサイズアップしていることになります。

平均的な駐車場の幅は2.5mなので、2000年モデルのBMX X5がズラッと並んだ駐車場と、現行のBMWX5がズラッと並んだ駐車場とでは、車の乗り降りのし易さはかなり変わるはずです。

画像は同じモデルのX5ですが、サイズをいじっています。幅が187cm(上)と200.5cm(下)の違いはこんな感じ。

駐車場の幅が2.3メートルだったら、さらに乗り降りは困難になりますね。日本には標準駐車場条例があって、標準的な駐車場の幅は2.3メートル以上と定められています。

最近のSUV人気の影響もあって、欧州の新車の横幅が2年毎に1cm増えていると言う調査結果があります。アメリカのアラスカ州やワイオミング州みたなところでは車幅が2メートル超えようが誰も何とも思わないでしょう。しかし、人口密集地で車の台数が多く、路上駐車も多いパリやロンドンでは、年々パブリックスペースが狭くなっていることになります。これは歩行者や自転車にとっても危険なことです。

また、車椅子や松葉杖を使う人、ベビーカー、配達で荷物を運ぶ人だってパブリックスペースを利用しますので、優先すべき人たちのスペースをじわじわと侵食するのは由々しき事態です。

排気ガスの規制にはかなり積極的なEUですが、いい加減車幅も規制すべきだとの声がだんだん大きくなっています。EUは車両の最大許容幅が255cmですが、このままこの問題を放置すると、そのうちどこかのメーカーが幅250cm位のSUVを出してくるかもしれません(無いと思いますが)。最近車幅の話題が上がるようになってきたので、ようやく何らかの規制を検討しているそうですが…。

仮に車幅も規制が入ったとすると、どんな不都合な問題が起こるのでしょうか?自動車メーカーにとっては、車のデザインや安全性・走行安定性を保ったり向上させる開発に影響がでるかもしれません。また、この手の車を好む消費者にとっても耳障りな問題になるでしょうね。

大型SUVが人気のようですが、個人的に私は車はそこそこの大きさまで、車重が軽いほうが良いと思っています。大型化・重くなって良いことは、荷物や人をたくさん運べることと、車同士で衝突した時に当たり負けないこと位じゃないでしょうか。

好きな車と、暮らそう。

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