スペアタイヤは必要?パンク修理キットは必要?
昨日のブログがタイヤのパンクについての話題でしたが、今日もそれに関する内容のブログになります。
ただ、前提条件が大きく異なります。私は昨日ブログを書いたスタッフと違って自動車の整備ができない人間です。万一自分が運転しているがパンクしてしまった時にできることは、その辺のスーパーで車で買い物に来ているおばちゃんとほぼ同じレベルです。
もしパンクしてしまったら
もし私が運転している車がパンクしてしまったら、自分で手当をすることはせず、JAFに助けを求めます。JAFに頼る理由は、JAFの会員であること、かつ、出先でスペアタイヤに交換すると言う慣れない作業はとてもリスクが高いからです。
恐らく、大半の人はパンクしたらその場で自分で何とかしようとはせず、JAFや保険付帯のロードサービスに助けを求めるのではないでしょうか。
その前に、皆さんは自分が運転している車にスペアタイヤが搭載されているかご存知でしょうか?
スペアタイヤ搭載は義務ではない
昔はスペアタイヤが標準装備として当たり前のように搭載されていていました。過去に法的義務としてスペアタイヤの搭載が定められたことはありませんが、しかし、最近は軽量化による燃費改善(CO₂規制対策)、廃タイヤを減らす(ゴミを減らす)、ラゲッジスペースの確保、タイヤの信頼性向上等から、自動車メーカーがスペアタイヤを標準装備から外す傾向にあります。
載っていて当たり前だったスペアタイヤ非搭載になったのは、私の記憶では1998年頃からです。1998年は、Smartが発売された年ですが、そのSmartにはスペアタイヤは無く驚いた記憶があります。
ただ、スペアタイヤが搭載されていない車両にはたいていパンク修理キットが載っています。
項目 | 義務か? | 補足 |
---|---|---|
スペアタイヤ搭載 | ❌ 義務ではない | 新車の多くが未搭載(近年は標準装備から外れる傾向) |
パンク修理キット搭載 | ❌ 義務ではない | あくまで任意、搭載されていない車もある |
パンク時の対処手段の準備(いずれか) | ✅ メーカー側では実質的に必要 | 法的義務ではないが、JIS・自主基準により最低限の対応手段は必要とされる |
パンク修理キットも必要ない?
スペアタイヤに代わって搭載されるようになったパンク修理キットも、実は不要なのでは?と考えています。実際にパンクした際に、パンク修理キットを使って応急処置する人の割合は、非常に低いとされているからです。
パンク修理キットに使用される液状シーラント(接着剤)には有効期限があります。有効期限は2~3年位なので、新車から載っているパンク修理キットの場合、最初の車検を迎えるころに有効期限が終了することになります。また、猛暑日の車内は70度位の高温になるそうなので、そのような環境でパンク修理キットの溶剤が本来の性能を発揮できるのか怪しいですね。
パンク修理キットを使ったら使ったでホイールにもシーラントがこびりつきますし、タイヤ空気圧センサーのタイプによっては、そのセンサーが駄目になる可能性もあります。
だったら、いずれゴミになるパンク修理キットは不要だと思いませんか?
ただ、すぐにレスキューが来れないような場所に住んでいる人や、そのような場所を走行することが多い人にとっては、スペアタイヤやパンク修理キットが必要だと思いますが…。
でも今後はスペアタイヤが必要になるかも?
日本は衰退していると言われていはいますが、日本は道路の舗装率がとても高く、清掃や整備が行き届いているため、欧米に比べてパンクは少ないです。
近年、イギリスでは道路のポットホールと呼ばれる穴が増えていて、このポットホールによるパンクや車体の損傷が増加しています。日本も、将来的に道路の維持管理に注ぎ込める財源が減少したり、労働者不足によって道路の管理が甘くなる可能性は十分にあります。国道や税収のある都道府県は大丈夫ですが、税収の乏しい地方自治体で財政状況が悪化すると、県道や市町村道の管理が行き届かなくなる恐れがあります。そうなるとスペアタイヤがあったほうが安心かな?
好きな車と、暮らそう。
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