ロシアから撤退したBMW、しかし未だX5、X6、X7が製造されていた

2026年7月5日

VOITURE MALINの情報によりますと、ロシアがウクライナ侵攻後に、ロシアから撤退したBMWですが、今でも新車のBMWのX5とX6がロシア国内で製造・販売されているそうです。

もちろんBMWは撤退しているので、無許可でX5とX6、X7を製造・販売していることになります。

なぜロシアでBMW X5、X6、X7の製造ができるのか?

BMWが撤退したはずなのに、なぜロシアでBMWの新車を製造・販売することができるのでしょうか?

ロシアのカリーニングラードの旧パートナー工場の Avtotor が、工場に残っていた部品やセミノックダウン生産キット(半完成キット)を使い、BMWの承認なしに組み立てているのです。

BMWが撤退する以前、完成車としてロシアに輸入すると高い関税が課せられていました。それを回避する手段として、完成車にならない程度に分解して送り、ロシアのAvtotor工場で最終組立していたのです。

2年以上前に書いたブログですが、シトロエンやプジョーもロシアの企業が勝手に製造していました。

シトロエンを巡る件は、今でも継続していて、より複雑になっています。シトロエンを製造していたカルーガ工場では、表向きは中国市場向けの東風汽車の自動車のパーツを、ダミーの貿易会社を使ってコッソリ買い占め、ロシアに持ち込んで組み立ててロシア向けの自動車を製造しています。

“表向き”とあるのは中国企業が堂々とロシアで走らせるための車の部品を送ろうものなら「中国側が国際制裁を破った!」と責められるから。

BMWにとって対処が難しい問題

本来なら勝手にBMWのブランドを使って商売することはご法度で、巨額の賠償問題に発展する問題です。BMWがやめてくれと伝えても、相手が開き直ってBMWの生産を続けたらできることは限られます。

セミノックダウン生産用に残っていた部品で組み立てられていたならまだマシかもしれませんが、在庫が無くなり、品質の悪い部品を使って組み立てられる恐れもあります。

BMWができることは、メーカーとしての関係性を完全に断絶し、リスクを徹底的に買い手に突きつけることでしょうか…。具体的には、ロシアで製造されている新車のX5とX6は、BMWが管理している車両ではないので、何が起こっても一切責任を負わないと主張するとか。

Avtotor目線で考えると…

勝手にBMWを製造・販売していたAvtotorですが、普通なら「ルール無視して酷い企業だ」と思いますよね。しかし、AvtotorはBMWの厳しい世界基準に合わせるため、莫大な資金を投じて、精密なロボットラインや高度な設備を導入してきたはずです。

何千人もの雇用を生み、その家族や関連企業の従業員等も含めたら万単位の生活が懸かっていたと思います。それが、国の方針と戦争によって、突然まともな国際ビジネスの道を断たれ、会社と雇用を守るためにやむを得ず海賊版を製造するしかなかったのだと思います。

「だったら選挙でまともな人を選べよ…」という意見もあると思いますが、ロシア人にそれを言うのはあまりにも酷なんですよね…。


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