今、フランス国内生産車で最も台数が多いのはヤリスクロス

2026年7月6日

以下は2025年のフランス国内の乗用車販売台数ランキングです。

順位 車種(日本名補足) 車種カテゴリー
1 Renault Clio(ルーテシア) コンパクトハッチバック
2 Peugeot 208 コンパクトハッチバック
3 Dacia Sandero コンパクトハッチバック
4 Peugeot 2008 コンパクトSUV
5 Citroën C3 コンパクトハッチバック
6 Peugeot 3008 ミドルサイズSUV
7 Renault 5 コンパクトハッチバック/EV
8 Renault Captur(キャプチャー) コンパクトSUV
9 Dacia Duster コンパクトSUV
10 Toyota Yaris コンパクトハッチバック
11 Toyota Yaris Cross コンパクトSUV

このランキングを見ると、フランス人は自国で生産された車を好んで勝っているように見えてしまいますよね。

フランス国内生産車で最も台数が多いのはヤリスクロス

しかし、このランキング内で最もフランス国内製造車、つまりMade In Franceの台数が多いのはヤリスクロスなのです。フランス国内で販売されているヤリスクロスは、主にフランス国内のオネン工場で製造しています。ヤリスクロスより販売台数の多いヤリスは、ヤリスクロスと同じフランス国内のオネン工場と、チェコのコリーン工場の2拠点で生産されています。分散して生産されているので、ヤリスクロスが1位になっているのです。

トップ3はどうでしょうか?ルノー・クリオ(ルーテシア)は 主にトルコやスロベニアで生産、プジョー208はスロバキアやモロッコで生産、ダチア・サンデロは主にモロッコで生産されています。

※年次によって多少生産工場の構成は変わります。

なぜトヨタはフランス生産?

フランスの自動車メーカーが東欧やトルコ、モロッコで生産しているのに、なぜトヨタはヤリスクロスやヤリスをフランス国内製造しているのでしょうか?

長年培ってきたカイゼン

これは、フランスという高コスト環境下でも利益を出せるよう、長い時間をかけて効率化(カイゼンってやつですね)を繰り返してきたからだと思います。トヨタは25年前からフランスでヤリスの製造を開始していますので、生産工場の従業員もトヨタのモノづくりを熟知しているはずです。新たに東欧等にゼロから新しい工場を建てて現地の人を雇い教育するよりも、確実に良い品質の自動車を生産できると判断したのでしょう。フランス国内工場も25年前のままではなく、何年か前に約4億ユーロを投資して改修しています。

物流コストと言う無駄

また、東欧やトルコ、アフリカで生産した場合、物理的距離が遠い分、物流コストが高くなります。この物流コスト(輸送費や中間マージン、港湾使用料など)は、自動車というプロダクトそのものの価値(性能、質感、安全性、信頼性)には寄与していないコスト。最終的にその物流コストを支払うのが購入者なので、特に自動車のような耐久消費財はこのコストを軽視するのは損に繋がる可能性があります。

リスクマネジメント

あとは、政治的・社会的リスクマネジメント。アメリカでも上手くいったように、トヨタがフランス国内で売れても批判し難くなりますよね。下手したらトヨタが批判されるどころか、プジョーやルノーは国外生産じゃないか!って突っ込まれます。


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