ロールスロイスの車載傘ホルダー

2026年5月21日

ご存知の方も多いと思いますが、ロールスロイスには「ドアに内蔵された傘」が装備されています。
ただの高級な傘というだけでなく、ドア側の収納ホルダー自体が「専用の乾燥室」として設計されているのが、このギミックの凄いところ。

細部まで計算され尽くした、その驚きの仕様を詳しく解説します。

① 「水滴1滴すら許さない」乾燥のメカニズム
雨の日に濡れた傘をそのままホルダーにカチッと差し込むと、以下のシステムが自動で作動します。

温風ブロー機能
ホルダーの内部に温風(エアコンの熱源を利用した暖かい空気)が送り込まれ、傘の生地についた水分を急速に蒸発させます。

専用の排水ルート
傘から滴り落ちた水や、温風で飛ばされた水分は、ホルダーの奥にある専用のドレン管(排水口)を通って、車外(車底)へダイレクトに排出されます。

防カビ・防臭
濡れた傘を放置したときの「生乾き臭」やカビの発生を完全に防ぎ、次に使うときには常にサラサラで清潔な状態にキープされます。

高価なレザーや最高級のウッドで作られた美しいインテリアを、雨水の湿気で絶対に傷ませないための執念の設計です。


② なぜ「ドアの内側」なのか?
通常、濡れた傘を持って車に乗り込むとき、どうしても体が濡れたり、車内を濡らしてしまったりしますよね。
ロールスロイスの場合、ドアの厚み(側面)にホルダーが配置されているため、「ドアを少し開けただけの状態」で、外の雨に濡れることなく傘をサッと抜き差しできるようになっています。
さらに、後席のドアが後ろ開き(コーチドア)になっているモデル(ファントムやゴーストなど)では、オーナーが降りる際に、お抱えの運転手(ショーファー)がドアを開けると同時に傘を抜き取り、スマートに差し掛けられるように完璧な同線が計算されています。


③ 傘自体の「お値段」とクオリティ
この傘、紛失したり破損したりしてディーラーでパーツとして買い直すと、1本あたり約10万〜15万円(車種や仕様による)ほどする超高級品です。

テフロンコーティング
傘の生地には強力な撥水加工(テフロンコーティング)が施されており、ホルダーに入れる前にある程度バサバサ振るだけで、大半の水滴が吹き飛びます。

完璧なカラーマッチング
傘のベース(持ち手)にはロールス・ロイスの「RR」のロゴが刻印されており、傘の生地の色や骨組みの色は、その車の内装や外装の色に合わせてオーダーメイドで1本ずつコーディネートされています。


ちょっとしたトリビア
ドアを開けたときに、ホルダーから傘の持ち手が少しだけ「ポン」と手前に飛び出してくるポップアップ式になっています。
これも、オーナーが指先だけでエレガントに引き抜けるようにするための、ロールスロイスらしい演出です。

以前、地元の大病院へ行ったとき、エントランスに乗り付けたファントムの後部座席から、さっそうと降り病院へ入られた男性がいました。
ギラギラした容姿でもなく、守衛さんにもしっかり挨拶されておられました。

これぞ紳士!!

ですね。

好きな車と、暮らそう。

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