いかにもスズキらしいスズキのAI戦略

2026年1月9日

「AIは人間の仕事を奪う」と言われ、今まで人が行ってきた様々な仕事がAIに代替されると言われています。

まずはパターン化された定型業務や単純作業を繰り返す仕事からAIに置き換わります。データ入力や経理の一部作業、ローン審査や人事選考等の書類スクリーニング等は、すでにAI導入が始まっていますね。イラストレーターやデザイン、士業の書類作成、プログラミング、医療の問診もAIが得意とする分野です。これらは仕事そのものが消えるというより、業務を効率化するためのツールとして使われている側面が強いですね。

将来的には自動運転や工場のロボットもAIが活躍することはほぼ確実です。工場のAI化が進むと、人間による介入が最小限となる自律型工場が増えると言われています。

アメリカでは、AI時代にブルーカラーの人たちが再評価されています。高い熟練技能(電気・配管・建設・大型輸送など)を持つ一部の肉体労働者が、年収数千万円を稼ぐようになり、彼らをブルーカラーミリオネアと呼ぶようになりましたね。


スズキのAI戦略

AIによって人の仕事がどんどん奪われると言われている中で、日本の自動車メーカーのスズキが導入したAIがとても興味深いです。

スズキは、AI導入による人間排除ではなく、AIが作業員の動きを分析・比較し、熟練工と新人との品質のバラつきを抑えるのが狙いです。このシステムは株式会社Olloが開発・提供する作業分析AIソフト。

AIがカメラで作業員の動きを監視・解析。新人作業員が作業工程のどこで時間がかかっているのか、どの動作が余計か等を細かく可視化。正しい手順であるか、適切な動作であるか、ネジの締め忘れ等の異常行動も検知します。新人と熟練工との差を明確にして、新人を教育するシステムなのです。


新人さんはAIに監視されてやりにくい?

新人さんにとっては、常に仕事を監視されてプレッシャーになるかもしれません。しかし、監視ではなく極めて効率的なコーチングと受け止めれば、納得してくれると思います。

だって、熟練工から「見て覚えろ」「そうじゃない、考えて動け」と言われても、これでは具体的にどこが悪いのか分かりませんよね?新人さんは問題点を具体的に示してくれるAIを活用することで熟練工への最短ルートを歩むことができるのです。それによって製品の品質向上だけでなく、自身のスキル評価による給与UPにも繋がると思います。


実利的で人間中心のアプローチ

このスズキのAI戦略は世界の自動車ニュースでも注目されています。

自動車メーカーのAI導入と言えば、テスラや中国の自動車メーカーのように、人間を徹底的に排除した完全自動化を目指すイメージが強かったと思います。

一方、スズキはあくまで人間を主役したAI活用。少し控えめに見えるAI戦略ですが、堅実かつ実利的で、スズキの行動理念の”小・少・軽・短・美”をAIで体現する、スズキらしい戦略と言えます。


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