BYDが3000馬力オーバーのYangwang U9 Track Editionを発表

2025年8月12日

BYDが3,000馬力オーバーのモンスターマシン、Yangwang U9 Track Editionを販売すると発表しました。

Yangwang U9 Track Editionは各車輪に約755馬力のモーターを搭載し、合計出力はベースのYangwang U9(約1,300馬力)を大幅に上回る3,019馬力に達するそうです。


baiduより引用


U9 Track Editionとベース車両と比較は以下

項目 Yangwang U9(現行) Yangwang U9 Track Edition
パワートレイン 4モーター(各約 242.5 kW)
合計 970 kW(約 1,300 馬力)
4モーター(各 555 kW)
合計 2,220 kW(3,019 馬力)
駆動方式 e4プラットフォーム
(4輪独立駆動)
e4プラットフォーム
(4輪独立駆動、強化型)
最大トルク 未公表(推定 1,680–1,800 Nm) 未公表
0–100 km/h加速タイム 2.36 秒 未公表
最高速度 391.94 km/h(実測) 350 km/h(MIIT登録値)
サーキット特化セッティングか?
航続距離(CLTC) 450 km 約 450 km(推定)
価格(中国) 約 168 万元(約 3,500 万円) 未発表だが推定 200 万元超
ニュルブルクリンク(北)実績 7分17.9秒(2024年11月) 未走行

EVは内燃機関と比べて比較的馬力を上げやすいと言われていますが、青天井に馬力を上げられる訳ではありません。エネルギー供給系・冷却・足回り・制動性能・ソフトウェア制御、全方位の強化をしなければ闇雲に馬力を上げたところで実際の車として成立しません。ベースのYangwang U9でも十分ハイスペックだと思いますが、なぜBYDは実用性とかけ離れた3,000馬力オーバーのモデルを販売するのでしょうか?

  • 技術ショー
    BYDが持つ電動パワートレイン技術の高さ、特にモーターやバッテリー、制御システムの性能を世界にアピールするため。
  • 2位じゃダメ
    同じ中国のEVメーカーのXiaomi SU7 Ultraの存在も意識していると思います。SU7 Ultraは、よりサーキット志向の強いTrack PackageやNurburgring Limited Editionといった特別使用車も展開しています。Xiaomiが1位で、BYDが2位の位置にいる、というのは居心地が悪かった可能性があります。
  • ブランドイメージ向上
    EVの限界突破実験的な話題性の高い究極のモデルを生産することで、嫌でもメディアが「BYDが3,000馬力オーバーを販売するぞ!」と取り上げます。高い技術力をアピールすることでブランドイメージ向上にも繋がります。

最高出力は公表されましたが、0–100 km/h加速タイムやニュルブルクリンクのタイムはまだ未計測。

このニュルブルクリンクのタイム、市販車部門での1位にはMERCEDES AMG Oneと言う、F1マシンの技術を公道で走らせるために再構築したハイパーカーが鎮座しています。


AMG Oneは直線だけではなく、コーナーや起伏のあるサーキットのラップタイムを縮めることに特化したマシンです。

ここで気になるのはYangwang U9 Track Editionの最高速度が350km/hであることです。ベースモデルのU9の最高速度は実測で391.94 km/hを記録しています。つまり、U9 Track Editionは直線の最高速度を追うのではなく、あくまでサーキット走行に特化した仕様なのでしょう。

ただし、この350km/hはMIIT(中国工業情報化部)への登録値なので、リミッターで制限している可能性が高いです。リミッターを解除すれとんでもない最高速度が出そうですね。仮にタイヤやブレーキの安全性のことを度外視しした場合の最高速度がどれくらい出るのかをAIで調べたところ、時速600km位になると計算しています。

そうなると、AMG ONEのニュルブルクリンクの記録を塗り替える可能性もありますね。因みにAMG ONEの新車価格は4億5,000万円位だそうですが、Yangwang U9 Track Editionはその1/10位になると言われています。


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