点検・修理受け入れについて
週刊現代の以下の記事がまた目に留まりました。
“また”、を付けたのは、週刊誌が同じ元ネタを抜粋・編集し、社会的関心の高いテーマを深掘りして、改めて取り上げているから(たぶん)です。
あまり忙しいアピールはしたくないのですが、現状を知っていただきたい為にこの話題でブログを書きます。
週刊現代の記事のタイトルには、
“事故を起こしても車が直らなくなる”
と書かれていますが、これは決して煽り記事では無い、と現場にいる私が断言します。
弊社が置かれている状況を元に、その説明をします。
- 人手不足と整備技術高度化のダブルパンチ
弊社の場合、人手不足の影響はどちらかと言えば間接的です。周辺の整備工場の人手不足や後継者不足で閉鎖してしまったり、自動車ディーラーの整備士不足で修理難民になった車の所有者が増えました。そんな方たちの点検・修理を受け入れてきましたが、ここ最近キャパオーバーになっています。それに加え、最近の自動車は構造が複雑で、診断ツールも使いこなせなければなりません。エンジンオイルの交換は素人でもDIYでできるような低難易度の作業でしたが、最近はそのオイル交換ですら難易度が上がり時間がかかる車種も増えています。1台の点検・修理にかかる時間が以前より確実に長くなっています。
- 板金塗装はもっと深刻
自動車の修理の中でも、板金塗装修理はさらに人手不足が深刻です。どうしてもシンナー等の有機溶剤を使用したり、粉塵を吸い込んでしまうために健康被害のリスクも高くなります。当然これらの問題を解決していかなければ人手不足が解消することは無いと思いますが、それには高額な設備投資が必要になるでしょうから当然修理代は高額になります。保険修理の上限も決まっていますし、買い替えたほうが安いなんてことになる恐れもあります。 - 断らざるを得ない悲しい状況
今まで他社で購入された車両であっても、故障したり、メンテナンスのご依頼が入った際には、お役に立てれば…と思い可能な限り受け入れをしてきました。しかし、受け入れ続けることにより常連のお客様に迷惑がかかってしまう、という事態に陥ってしまいました。そのため、現状は新規の点検・修理をお断りしなければならなくなりました。肌感覚ですが、最近は毎日3~4件位のペースで修理依頼のお問い合わせをお断りしています。中には車が動かなくなりどこも修理を受けてくれず本当に困っている…、と言う内容のお問い合わせもありますが、それでもお断りしなければなりません。
修理に困っている車のオーナーさんのご依頼をお断りする、ということは「役に立てる」という仕事の醍醐味を得られる機会を失うことになりますので大変心苦しく、心理的にも負担にはなります。
「だったら人を増やせば良い」と言うのは最もな意見ですが、それが出来ないから困っているのです。幸い去年弊社にはヤングな人材が転がり込んでくれましたが、それでも回しきれません…。
- 当面がこの状況が続く?
基本的に弊社にて作業が可能なケースは、当面の間
・弊社にてご購入頂いた車両
・他社で購入された車両でも、今まで弊社にてメンテナスを受けられていた車両
のみとさせて頂きます。 - メカニック募集中!
こんな状況ですので、この場を借りて整備士を募集しています。いつでもお気軽にお問い合わせください。「忙しい会社に就職したら残業も多く休みも無いから嫌だ!」と思われるかもしれませんが、その点はご安心ください。残業は滅多にありません。心配なら18時頃弊社の閉店時間の様子を偵察しに来るとよいですよ。
好きな車と、暮らそう。
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