2025年は自動車メーカーの価格競争激化

2024年11月29日

来年(2025年)は、EV市場における価格競争がさらに激化すると専門家は予想しています。

専門家が総分析した理由はBYDの存在です。BYDはサプライヤーに来年の1月1日から10%の値引き要請をしていると報じられています。BYDがさらに車両価格を下げてくる可能性がある、ということです。

因みにBYDは、開発 → 部品の製造 → 組み立て → 販売までの全てを自社で完結させる垂直統合型企業です。とは言え100%自社で調達しているわけでわなく、車両を構成するパーツの約9割を自社で製造し、1割を他社から調達しているそうです。その1割からもコストを削減しようとしています。

コストを極限まで削って過剰生産を続けることによって、今までの自動車生産・販売の常識をぶち壊し、新たな常識でシェア獲得を目指しているのだと思わずにはいられません。

中国EVの過剰生産が恐ろしいのは、行き場を失った大量の在庫がアフリカや東南アジアに流れ込むことです。今まで世界中で走っていた日本の自動車メーカーの車が、中国メーカーの車に置き換わる可能性があるのです。シェアを失うのは日本の自動車メーカーだけではありません。欧州や北米の自動車メーカーもそれを恐れているはずです。

中国が引き起こした自動車の残酷な価格競争が始まり、欧州の自動車メーカーは低価格EVの開発を急いでいます。

今年からEVを発売した中国の家電メーカーのXiaomiが、春から販売開始したSU7。ところがSU7を売っても1円の利益にもならず「誠意の示し方」として損失を前提とした販売戦略をとっています。実際に2024年第2四半期のEV事業の赤字額をSU7の販売台数で割った単純計算では、1台売るごとに6.6万元(日本円で約137万円)の赤字になる計算です。

世界の自動車メーカーは、中国車との激しい競争環境に適応することを余儀なくされ、戦略の見直しや事業構造の変革を迫られている状況です。穏やかとは言い難い状況の中で、ワクワクするような車が開発できるのだろうか…。


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