メルセデス・ベンツ「やっぱEV専業は無理だ」
2021年7月、メルセデス・ベンツは2030年までに全ての新車をEVにすると宣言しました。しかし、今は2030年としていた完全EVの目標が2035年に修正されているようです。欧州の2035年からのEV義務化に合わせてきたってことですね。
去年まで欧州では手厚いEV補助金があったので、メルセデス・ベンツも高額EVがそこそこ売れていたみたいです。
しかし、多くの消費者は高額EVではなく、手頃な価格のガソリン車やディーゼル車、またはハイブリッド車を求めています。補助金が打ち切られたり減額されるとよりその傾向は強くなります。
今月メルセデス・ベンツはこんな発表をしました。
「高額EVの生産を縮小し、HEV・PHEVを含む内燃機関車両の生産に注力する。」
ただ、これはあくまで短期的な戦略で、将来的にオールEVにする予定は変わっていません。
そこで気になるのは、なぜメルセデス・ベンツは2021年に見通しが立たないにもかかわらず全新車EV化宣言をしたのか。恐らく、市場の環境変化にいち早く対応することによって、業界で優位なポジションを築こうとしていたのかもしれません。
特に環境に関する問題は投資家や一部の消費者、メディアが過敏に反応する傾向が強いと思います。メルセデス・ベンツはこのような変化に適応しようとした結果、早々にEV化宣言をしたのかもしれませんが、悪い言い方をすればメルセデス・ベンツも釣られて過敏に反応してしまったのかもしれません。
それでも今後、ゲームチェンジャーとなる新たな技術が生まれた場合には、EVが一気に波に乗る可能性もあります。自動車業界は変革期、ぐちゃぐちゃになって大変な時期ではありますが、今後どうなるのか楽しみでもあります。
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