バッテリーを制する者がEVを制する?

2026年7月19日

以下は、韓国の市場調査会社 SNE Research のデータをもとに、2026年1~5月の世界EV(BEV・PHEV・HEV)向け車載バッテリー搭載量をまとめたものです。単純な「販売台数」ではなく、実際に車両へ搭載された電池容量(GWh)でシェアを算出しているデータになります。赤文字は中国メーカー。

順位 メーカー シェア 搭載量(GWh)
1 CATL(寧徳時代) 40.2% 188.4
2 BYD 14.4% 67.6
3 LG Energy Solution 8.7% 41.0
4 CALB(中創新航) 5.1% 23.8
5 Gotion High-tech(国軒高科) 4.6% 21.7
6 SK On 3.4% 15.8
7 EVE Energy 3.3% 15.4
8 Panasonic 3.2% 15.1
9 SVOLT 2.6% 12.1
10 Sunwoda 2.4% 11.4
その他 12.1% 56.8

中国企業の独占体制

トップ10にランクインした中国系7社の合計シェアは72.6%に達しました。これは前年同期(70.5%)からさらに2.1ポイント上昇していて、世界市場での中国製バッテリーの支配力が一段と強まっていると言えますね。CATLだけで世界市場の40.2%を占めているって凄いことですね。

CATLは電池メーカーですが、世界2位のBYDは自社のEVへ搭載するためのバッテリーが中心です。これはこれで凄いことです。

欧州自動車メーカーにとって不安材料

バッテリーを制する者がEVを制すと言われています。この中国企業独占体制は欧州の自動車メーカーにとってかなり不利になると言えます。

BYDは完成車+電池の両方で利益を取れるでかなり強いですね。欧州の自動車メーカーは中国のCATLからバッテリーを購入してEVを製造しているので、中国への依存度が高くなります。

世界で最も強くEVシフトを推し進めていたのは欧州(EU)ですが、EVにおけるバッテリーの重要性を見誤ったことはかなり痛い失敗だったと思います。

EUには欧州発のバッテリー王者を目指していたNorthvoltの存在がありました。ラボでの試作段階では優秀なバッテリーでしたが、それを量産することができませんでした。倒産する前年の2023年は、目標とする生産能力のわずか1%未満しか出荷できなかったそうです。欧州の自動車メーカーもできればNorthvoltのバッテリーを使いたかったと思いますが、開発の手を止めるわけに行きませんので、Northvoltを離れてCATLのバッテリーを採用することになりました。

EVのバッテリーは半導体みたいに…、と言ったら言いすぎかもしれませんが、それに近いくらい量産化が難しく、それゆえ形勢逆転もかなり困難です。しかも厄介なのは、量産ラインを立ち上げられたとしても、そこから中国勢に匹敵する規模とコストで戦えるかは全く別の壁だという点です。

 


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