フランスでは80%の人が自動車=贅沢品
安全性能や環境規制、半導体価格高騰等の影響で車の価格が上がっていることはこれまでブログで何度も書いてきましたが、その影響がより深刻になっている国があります。
フランスとイタリアです。
フランスでは80%の人が自動車=贅沢品
自動車販売大手のAramis Groupと調査会社のOpinionWayが欧州で実施した意識調査によりますと、フランス人の 91% が「車がなければ思い通りに移動できない(生活が成り立たない)」と回答しています。自動車が生活に不可欠なフランス人の80%が、車を持つことは贅沢なことだと感じているそうです。
フランスの一般家庭、特に中産階級や労働者階級にとって、自動車の維持費が家計を圧迫する大きな壁となっていて、回答者の57%(さらに18〜24歳の若年層では78%)が、自動車関連の支出が家庭での最大の支出項目になっていると答えているそうです。
車の価格高騰が続くなか、フランス人が次の車の購入に割くことができる予算が減少しています。
フランス人が車両にかけているコストの月平均
まず前提として、この月平均は車両代のみ。現金一括、ローンも含んだ平均です。
それを踏まえて
- フランス人が現在車両にかけている月平均コストは283ユーロ(日本円で約52,400円)
しかし、
- 次の車の購入にかけられる月平均予算は250ユーロ(日本円で46,300円)にまで落ち込んでいる
因みに2024年9月時点では395ユーロ(日本円で約73,100円)でした。
なぜ月平均コストが下がったのでしょうか?
その答えは維持費の高騰です。メンテナンス費用、保険料、燃料価格がどんどん上がり、自動車の年間総維持費が大きな負担になっているのです。
ハイブリッド車やEVにも興味があるが…
フランス人ドライバーの60%はハイブリッド車やEVなどに関心を持っていますが、車両価格の高さがネックとなり、多くが実際の購入には至っていません。興味深いことに、フランス人の56%が2035年の内燃機関(ガソリン・ディーゼル車)の新車販売禁止の方針自体には賛成しています。しかし彼らの懐事情から、興味があっても買うことができないという矛盾が発生しています。
同じ欧州でも、国によって温度差がある
フランスとイタリアは似たような境遇ですが、イタリアは古くても動くなら乗り続けるという考え方が強いと言われています。
スペインは、住宅価格高騰の影響を受け、可処分所得の競争相手が住宅になっています。こうなると優先順位は車より住居になりますね。特に若年層にとっては家賃が大きな負担になっています。
オランダは、環境政策による補助金が今後どうなるか、政策によって購入した車の残存価値にどんな影響が出るのか、それが分からないので消費者が困惑していると言われています。お金がないので買えない状況ではなく、間違ったタイミングで高い買い物をしたくない気持ちが強くなり、それが買い控えにつながっているのかもしれません。
ベルギーはかなり特殊。ベルギーでは給与の一部として会社が従業員に車をリース支給する労働習慣があります。登録される新車のうち、6割近くが法人名義の会社支給車だと言われています。つまり、他の欧州諸国と比べて個人の財布を直撃しない状況で新車に乗ることができるのです。ただし、この恩恵を受けられない完全な個人ユーザーにとっては、新車は高嶺の花ですが…。
欧州、日本、アメリカ、国別の自動車贅沢感
国による自動車の贅沢感の状況をまとめてみました。
防衛策は?
この状況、今後も続くと思われます。更に悪化する可能性もあります。
- 最先端の新車に飛びつかない
EVのように最先端技術満載の車は、先の残存価値が読みにくいです。それでも乗りたいなら残価保証型のリース一を利用するのが安全。また、住んでいる地域によっては、EVやPHEVに大きな補助金が出ます。この補助金を活用して安く購入するのもよいかもしれません。 - 輸出需要の影響を受けない中古車に乗る
円安の影響で日本の中古車は海外のバイヤーにどんどん買われています。海外のバイヤーの欲しいものリストに入っていない、日本市場に流通している中古車を買うのも防衛策の1つです。
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