中国車が欧州市場でシェアをどう拡大するか
欧州市場でじわりじわりとシェアを奪い始めている中国の自動車メーカー。
今後中国の自動車メーカーがどのように欧州市場でのシェアを拡大するか、予想してみます。
1.まず韓国メーカーから奪う
まず、既にある程度進行しているですが、韓国自動車メーカー(HYUNDAIとKIA)からシェアを奪っています。
その大きな要因は
「顧客が韓国車を選んでいた理由」
にあります。低価格で充実した装備と十分な性能、つまりコスパが良いという理由で韓国車が選ばれきました。ところが、このコスパが良いという強みはまさに中国車が得意とするところで、韓国車よりもさらに高いレベルでそれを実現し始めたので、中国メーカーの車が選ばれるようになりました。
2.次に欧州メーカーからシェアを奪う
中国メーカーは韓国メーカーだけでなく、欧州メーカーの量販価格帯からも徐々にシェアを獲得し始めています。特にプジョーやオペルを傘下に持つステランティスが主戦場とする大衆車市場でで少しずつシェアを伸ばしています。
ただし、4万~5万ユーロを超える価格帯になると、コスパだけではなく、ブランド価値や走行性能、リセールバリューなども重視する傾向があります。現時点ではメルセデス・ベンツやBMW、アウディのようなプレミアム市場ではまだ欧州メーカーの牙城を崩す段階ではありません。
3.トヨタから奪う?
欧州で日本車、特にトヨタを選ぶユーザーは、高い信頼性や耐久性、維持費の安さ、そして高残価率を重視する傾向があります。
まだ日本車のシェアを奪う段階ではありませんが、日本メーカーのシェアが永遠に不変というわけにはいきません。中国メーカーがBYDのDM-iのようなPHEVを低価格で投入し、バッテリーの長期保証やサービス体制を整えれば残価率も高くなるかもしれません。油断していたらシェアを奪われる可能性も十分あります。
4.例外
中国メーカーは幅広い価格帯の市場を狙っていますが、すべての市場を容易に攻略できるわけではありません。
フェラーリやランボルギーニ、ロールスロイスやベントレーのような、超プレミアムブランドは、長い歴史やブランド価値、モータースポーツへの参加等によって時間をかけて築いてきたブランド価値です。
ブランド価値は、莫大な資金を投じればすぐに手に入るものではありません。中国メーカーが短期間で追い付くことは極めて困難でしょう。
ただし、EV市場は事情が異なります。EVの歴史は比較的浅く、各メーカーがブランド価値や技術的な優位性を確立する道半ば。そのためEV市場は中国メーカーにも高価格帯市場へ参入する余地があると言えます。Yangwangのような高価格なSUVがその1つです。
避けたい値下げ合戦
中国自動車メーカーに対抗しようと、HYUNDAIやKIAも低価格モデルの投入やコスト削減である程度価格を下げるかもしれません。しかし、値下げ合戦になると先に音を上げるのは自分達だと韓国の自動車メーカーも分かっています。中国勢に一定のシェアを奪われることは避けられませんが、今後HYUNDAIやKIAがどう戦うのか気になりますね。
好きな車と、暮らそう。
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