満タン後のカチカチ継ぎ足しは故障の元!?

2025年12月3日

最近はセルフ式のガソリンスタンドが増えましたね、約4割がセルフ式だそうです。

セルフ式のガソリンスタンドでの給油で注意すべきは

  • 燃料の入れ間違え
  • 静電気等の火災対策
  • 給油ノズルのハズし忘れ
  • キャップの締め忘れ
  • お釣りの受け取り忘れ

一般的に思いつくところは主にこんなところでしょうか?しかし、普段何気なくやっている「行動」が、車の故障の原因になっている可能性があります。


満タン後の継ぎ足し給油は❌️

満タンになった後も、カチカチとトリガーを引いて、少しでも多く燃料を入れようとする。7883円なので、後少し入れてキリの良い8,000円を狙う。

「この小さな癖を繰り返すことで、高額修理につながる恐れがある」

と、ティックトッカーが投稿した動画がバズっています。

@fedsmademewrench a lil PSA for all the gas pump clickers out there, everytime you force gas into the tank when its full, its going places it should not go! Charcoal canisters are very expensive to replace! save your canisters! keep in mind this is somthing that happens after constant overfilling every time you visit gas pump #fyp #diagnosis #fix #fy #gas ♬ original sound – Trez, FedsWrench 🫠


ことティックトッカーは、整備士のトレズ氏のアカウント。ドレス氏は2016年式のシビックで満タン後継ぎ足し給油が原因と思われる、以下の複数のエラーコードを検出しました。

  • P04F1:パージ流量低下

  • P0441:パージ流量異常

  • P1454:センサー回路レンジ/性能異常

  • P04DF:パージ流量過多

このエラーを検出した診断機はArtiDiag600S。映像を見ると、この4つの故障コードの横に、永続的故障診断コードを意味するPermanent DTCが表示されています。つまり、診断機でリセットすることができないエラーで、根本的な原因の解決が必要になるという意味になります。シビックオーナーはパージバルブを交換しましたが、問題は解決しなかったそうです。


満タン後カチカチでなぜ壊れる?

以下の5つの専門用語が登場するので、簡単に説明します。

  1. 燃料タンク:ガソリンを貯める本体
  2. EVAP(蒸気回収装置):ガソリンのニオイ(蒸気)を集める装置
  3. チャコールキャニスター:EVAPの一部。蒸気だけを吸う炭フィルター(分かりやすく例えると冷蔵庫の活性炭フィルター脱臭剤)
  4. 蒸気ライン:蒸気が通る細いホース
  5. 逆止弁(ワンウェイバルブ):液体が入らないように守る門番

STEP 1:満タンになる → 自動で給油が止まる

給油ノズルが「カチッ」と止まるのは、燃料タンク内に液体が十分入り、これ以上入れると危険だからです。


STEP 2:それでも“カチカチ”継ぎ足す

あと少しだけ…

▶ 圧力が高くなり、ガソリンが行き場を失う
 ↓ ↓ ↓
▶ 本来は“蒸気しか通らない蒸気ラインへ燃料が押し込まれる
蒸気ラインの門番である逆止弁(ウェンウェイバルブ)は液体を防ぐ機能があるが、無理に押し込むと、液体(ガソリン)が侵入してしまう。


STEP 3:チャコールキャニスターに液体(ガソリン)が侵入

ここで問題発生します。。

チャコールキャニスターは、気化したガソリンは吸うが、液体ガソリンは吸いません。この液体ガソリンが入ると…

  1. 炭(活性炭)が 濡れて崩れる

  2. 小さな黒い粉が ボロボロと剥がれ流出する

  3. その粉が 蒸気ラインに流れ込み詰まる

  4. それがセンサーやバルブにも入り 誤作動を起こす


STEP 4:EVAP全体が機能不良 → 警告灯が点灯

EVAP内のチャコールフィルターの炭が粉状になって流出することによって、最終的にEVAPそのものが壊れます。パージバルブが閉じなくなったり、圧力が正しく測れない、蒸気が流れない、そしてエラーコードが大量発生。

こうなると、エンジン警告灯が点灯、車種によりますが数万円~10万円以上の高額な修理費用を支払わなければならなくなるのです。


昔のガソリンスタンドでは、店員さんが満タンになった後もしつこくカチカチカチカチと給油を続けていました。しかし、今回話題になったEVAPシステムが複雑化したのは、主に2000年代以降のモデルです。最近の自動車は厳しい排出ガス規制(ガソリン蒸気の放出を防ぐ規制)が強化され、満タン後のカチカチ継ぎ足しは避けたほうが良さそうです。


このTikTokのコメント欄にはいろんな意見が集まっていました。面白いので一部抜粋しました。

  • 20年以上これをやっていますが、一度も問題がありませんでした」
  • 「40年間これをやってきたが、一度も問題はなかった」
  • 「16歳からやっています。今は57歳です。元気です。」
  • 「カチカチ音のせいで今まさにその問題を抱えている。内部のゴミってどうやって掃除すればいいの?交換には500ドル以上(約79,000円)かかると言われました。
  • 「なんでそんな風に俺を責めるんだよ、マジで。俺はただ金額をキリの良い数字にしようとしているだけなのに。」
  • 「何年もこれをやっていますが、一度も問題がありませんでした、これからも続けていきます。」
  • 「胃酸逆流の車両バージョンだ」
  • 「私の父は70歳ですが、50年間これを続けています。一度も問題はありませんでした。」
  • 「私は整備士ですが、この行為はやめなければいけませんが、やめられません。2日間燃料計がフルレベルから下がらないのを見るのが好きなので」
  • 「僕はただ端数を切りたいだけなんだ。ギリギリまで詰め込もうとしているわけではない。」
  • 「私は強迫性障害、20.83ドルを見るのが嫌い、21.00ドルを見たいのです。」
  • 「夫はいつもこうするんです。イライラします。」
  • 「貧乏であることがまた私を救った。」

最後に、この満タン後の継ぎ足しによるEVAPの不具合は、全ての車両に出るわけでは無いのかもしれません。車種によって症状が出る出ないがあるのだと思います。ただ、吹きこぼれや燃料漏れの原因になるので、カチッと止まった時点で給油を終了したほうが良いと思います。

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