置き去り防止支援システム・・・
ニュースでも話題になっている児童送迎車による置き去り。
痛ましい事故により、2023年4月1日より送迎用バスへ『置き去り防止支援システム』の取付が義務化されました。
通常はエンジンを切った時にアラームが発動。
車輌後部のスイッチを押さなければアラームが止まらない。
しかしこのシステムにも落とし穴が・・・。
リモコンで解除が出来るんです。
というのも車両整備や車検、園児を乗せないときは全く必要としない装備です。
こういったときに、エンジンを切るたびわざわざ車輌後方へ移動してスイッチをおすのは面倒でしかありません。
こういった一連の習慣でチェックしなければいけないときに、チェックがなされないのでしょう。
ではどうすれば防げるのか??
1️⃣徹底した「人の行動」と意識改革
最も根本的かつ重要なのは、ヒューマンエラーを補完するための「人による確認」の徹底です。
・二重の点呼と目視確認の徹底
乗降時の点呼
乗車時と降車時で、乗車名簿と園児の人数を照合する点呼を、添乗員と運転手の両方で行います。
最終的な車内目視確認
運転手がエンジンを切り、車外に出る前に、必ずバス後方まで歩き、座席下や死角を自分の目で直接確認する習慣を確立します。
・役割の明確化と連帯責任
送迎に関わる全職員(運転手、添乗員、園の受け入れ担当者)で、誰が、いつ、何をチェックするのかを明確にし、誰か一人が確認を怠っても、別の誰かが必ず気づけるようにする体制(ダブルチェック、トリプルチェック)を構築します。
・不慣れな職員への対応
臨時の職員や新任の職員が送迎を担当する場合、経験豊富な職員が必ず同乗し、確認手順を横で指導する体制を義務付けます。
2️⃣置き去り防止支援システムの活用徹底
義務化された安全装置を、単なる「義務だから」ではなく「命を守る砦」として機能させるための工夫が必要です。
・降車確認式の確実な運用
後方ブザーを止める動作を「車内確認の儀式」として位置づけ、ボタンを押すこと自体が目的にならないよう、定期的に職員研修を行います。
ボタンの位置をあえて手の届きにくい最後部にすることで、運転手が強制的に車内を歩かざるを得ない状況を作ります。
・GPSやカメラによる追加補完
AIカメラや熱画像センサー(自動検知式)を導入し、確認ミスを機械が自動で補完する仕組みを併用します。
園児の登降園管理システムを導入し、誰がバスに乗っているはずなのかをデジタルで把握できるようにし、バスの到着時に自動で照合できるようにします。
3️⃣組織全体の仕組みと環境整備
現場の負担を軽減し、ミスが許されない環境を作ります。
・マニュアルの簡素化と研修
長すぎるマニュアルではなく、A4一枚の「チェックリスト」など、多忙な中でも確実に実行できるツールを作成し、毎日の業務のルーティンに組み込みます。
過去の事故やヒヤリハット事例を職員全体で共有し、「なぜ確認が必要なのか」という意識を風化させないための継続的な研修(年に複数回)を実施します。
・連絡体制の強化
園児が急に休んだ場合や、保護者が直接送迎する場合など、送迎予定の変更があった際の連絡・情報共有体制を徹底します。これにより、「この子は乗っているはずがない」という思い込みによるミスを防ぎます
・「隠れない」環境づくり
園児自身が遊びで隠れてしまわないよう、日頃から車内での行動について指導を行うとともに、万一閉じ込められた場合にクラクションを鳴らしたり、窓やドアに異常を知らせたりできるといった「助けを求める行動」を教える訓練も有効です。
システム導入やマニュアル作成しても、結局『 人 』なのです。
人工知能頼りも問題なのかも知れないですね。
好きな車と、暮らそう。
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