UAZは今どうなっているのか?

2025年9月6日

弊社がロシアからUAZを輸入していたときに、ロシアがウクライナ侵攻したせいで、UAZの輸入ができなくなってしまいました。

海外からの商品輸入ビジネスは、多かれ少なかれリスクが伴います。弊社は長年この商いを続けているので、これまでに様々な経験をしています。

もちろんトラブルは損失に繋がることが多いので、注意はしています。しかし、いくら注意を払っていても完全に防ぐことが難しい、予期せぬトラブルは発生するものです。

  • 自動車工場の火災(この火災でプジョー206ccの納期が大幅に遅れました)
  • 自動車工場のストライキ
  • 物流のストライキで封鎖
  • 英国の港で車両の部品を外され盗難
  • 日本の港でガントリークレーンオペレーターが弊社が輸入した車両の入ったコンテナを高所から落とす(6台位大破)
  • オーダーした仕様の車両と違う車両が届く
  • 購入した大変貴重な部品が、東欧のFedExで火災が発生し焼失する(先月の話)

ある程度のトラブルはやむを得ないと思っていますが、ロシアのウクライナ侵攻は注文も多数入っていたので、本当に困りました。ウクライナ情勢は4年目に入っていて、トランプ大統領が仲裁を試みるも、未だ先が見えない状況が続いています。


UAZは今どうなっているのか?

ウクライナ情勢の先が見えない中、ロシアの自動車メーカーであるUAZは今どうなっているのでしょうか。ロシアがウクライナ侵攻してしばらくすると、ボッシュやコンチネンタルといった欧米のサプライヤーがロシアから撤退。西側諸国からの電子部品の供給が止まります。ロシアは有事ということで、ABSやエアバッグ等の安全基準や環境規制を撤廃し、自動車を生産することを優先させました。

今年の春に、UAZの母体となるSollersはUAZの工場の近代化に、160億ルーブル(日本円で約260億円)以上を投資すると発表しています。これはUAZ車の品質向上を目指すためです。

  • 新しいプレスラインの導入
    ピックアップトラックやSUVの車体用として、SollersとUAZの両モデルに共通で使用できる新しいプレスラインを導入。
  • 塗装設備の近代化
    2025年内に、ウリヤノフスク自動車工場の塗装設備、特にカチオン電着塗装ラインの大規模な改修を計画。
  • 安全部品の現地生産
    2025年夏には、高レベルの現地調達による安全部品の生産が開始されます。具体的には、ハンドル、エアバッグ、シートベルト、電子制御ユニットなど。
  • その他
    10%の賃金引き上げ、キューバでのUAZ車ノックダウン生産、トランスミッションの生産、新型車の生産等にあてられるそうです。
UAZの新しいプレスラインの建築現場 uazbuka.ruより引用

新エンジン発表

UAZは新エンジン、ZMZ Proを発表しました。このZMZ Proは、ZMZ-409をベースに、さらに改良を加え、密閉性の向上や耐久性の強化がされているそうです。気密性が向上することで、オイル漏れしにくくなります。ロシアのメディアはUAZの新しいエンジンは数十年ぶりだと報じていますが、厳密に言えば、ゼロから完全に設計された「全新エンジン」ではありません。しかし、エンジンの心臓部であるブロックや主要な構造に大きな変更が加えられ、これまでのモデルとは一線を画す大幅な刷新と言うことで、多くのメディアが数十年ぶりの新型エンジンだと報じているのでしょう。

この新エンジン、ZMZ Proは、9月にテストが完了し、秋以降UAZ Patriot、Pickup、Profi、Hunterといった主力モデルに順次搭載される予定です。


いかなる状況でも生産を続けるUAZ

西側諸国からの部品供給が絶たれたロシアですが、UAZはSollersの投資の効果もあって部品の国産化が急速に進みました。以前は約80~85%だった国産部品の割合が、現在では95~96%にまで高まっています。また、ロシア国内のサプライヤーや、中国などの友好国からの部品調達ルートを確立し、サプライチェーンの再構築に成功しました。

 

UAZが最も大きな危機を迎えたのは、ソ連崩壊の時だと思います。この時はソ連全土に分散していた部品供給網が崩壊し、まともな部品調達が不可能になりました。それでも

「車の生産がゼロになるより、性能が劣ってでも生産を続ける」

というスタンスで粗悪な部品をかき集めてでもUAZは生産を続け、しぶとく生き残りました。

UAZは究極の適応能力で、いかなる状況でも生産を続ける自動車メーカーであることが、今回のウクライナ情勢でより明らかになりました。


さて、こんなUAZが生産した自動車に乗ってみたいと思いませんか?新車で購入することはできなくなりましたが、中古車なら購入可能です。

詳しくは↓ ↓ ↓

弊社で購入頂いた車両につきましては、部品の手配も致します。


好きな車と、暮らそう。
AUTORIESEN
052-774-6151
auto@riesen.co.jp

サービス工場Blog
車検、点検、整備のあれこれを毎日更新!
熟練のメカニックの匠の技をご覧頂になれます。