中古車価格が高くなった理由

2025年9月5日

最近、新車の価格も上がっていますが、中古車の価格も高値で推移しています。

新車が高くなっている理由は、新たに義務化された安全装備や環境性能を満たすために生産コストが上がったり、原材料のコスト上昇等で、低価格で車両を製造・販売することが難しくなっているからです。

その影響から、日本の中古車相場も10年、20年前と比べてかなり高くなっていますが、他にも中古車相場が高くなっている理由があります。

  1. 新車の供給問題(半導体不足・原材料高騰)
    • 新車の生産が遅れ、納期が長期化。
    • 「すぐに車が欲しい」という需要が中古車市場に流入。
  2. 記録的な円安
    • 海外バイヤーの購買意欲が急増。
    • オートオークションで輸出業者が高値で落札。
  3. 国内の供給不足
    • 輸出増加により、国内市場に流通する中古車の絶対数が減少。
    • 新車の納期遅延で、下取り車として市場に出てくるはずの車も減少。
  4. 中古車価格の高騰
    • 国内の需要は高いままで供給が追いつかず、需要と供給のバランスが崩壊。
    • オークション相場が上昇し、それがそのまま中古車の店頭販売価格に反映される。
  5. 乗り換えサイクルの停滞
    • 自分の車は高く売れる(買取価格は高い)ものの、次に購入する中古車も非常に高価なため、乗り換えを躊躇するユーザーが増加。
    • これにより、さらに市場の流通量が減り、価格が高止まりする。

この中で、最も影響が大きいのは輸出じゃないでしょうか。それを手伝っているのが円安で、日本の中古車市場は為替相場と密接に関係しています。特に2022年以降、海外バイヤーにとって日本の中古車は”バーゲンセール”状態が続いています。

なぜこんな状況になってしまったのでしょうか。元をたどると新型コロナだと思います。

  1. コロナ禍でアメリカは大規模な財政出動(給付金など)や金融緩和策を実施。
  2. これにより、消費が活発になり、インフレが急速に進行。
  3. このインフレを抑えるため、アメリカのFRBが、急速に政策金利を引き上げる。
  4. しかし日本は金利はほとんど上がっていない

特に2022年~の中古車相場上昇幅が大きかったのですが、日米の金利差がどんどん円安を促進した時期と重なります。日本の中古車は、主にアフリカ、中央アジア、ロシア、東南アジア、オセアニアに輸出されていますが、基軸通貨であるドル円相場の影響を受けるのです。

昔は、新型モデルが発売されるとしばらくは旧型車も日本の道路を走っていました。しかし最近は旧型モデルがあっという間に日本の道路から姿を消すことがあります。今までは日本の消費者が旧型モデルを中古車として安価に購入していましたが、最近は日本の消費者が買うであろう値段よりも高い値段で海外バイヤーが購入、どんどん輸出されています。


今後の見通しは?

今の金利差を考えると、円安ドル高が急激に改善されるとは考えにくいです。トランプ大統領がFRBに金利を下げろと圧力をかけていますが、無理に金利を下げようものならインフレが加速して制御不能に陥る恐れがあります。

一方、日本は物価は上がっていますが、経済成長が弱いので急激に金利を上げることは非現実的。それでも日銀の緩やかな利上げにより、ゆっくりと金利は上がるとは思いますが、アメリカの金利差が消滅するほど上がることは考えにくいですね。

アメリカの金利が下がることと、日本の金利が上がること、いずれも簡単ではないことを考えると、輸出需要が働いて中古車相場は高い状況が続くと思います。


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