意外と知らない乗用車の「安全な積載量」

2025年8月29日

アメリカの格安航空会社(LCC)サウスウエスト航空が、2026年1月27日から、1つの座席に収まらない体格の乗客に対し、2席分の運賃を支払うよう求めるルールを導入するそうです。

座席間の境界は肘掛けと定義されていて、もし事前に2席分の予約をしていない場合は、空港で追加料金を支払うか、満席の場合は別の便に振り替えが必要になるそうです。

このニュース記事だけを見ると、絶対に2席分払わなければならないのか、と思われるかもしれませんが、調べてみたらそうでは無いようなので少し補足します。

  1. これまでは、体の大きな乗客が1席に収まりきらない場合、あらかじめ2席目を購入することが推奨されていた
  2. フライト後には2席目の料金が自動的に返金されるシステム
  3. この制度のおかげで、体の大きな乗客は実質無料で隣の乗客に不快感を与えることなく安心して利用できていた

しかし、来年の1月27日からの新たに適用される座席ポリシーでは、これまで無条件で返金されていた2席目の運賃が、以下の条件をすべて満たした場合のみ返金されことになりました。

  1. 利用する便の出発時点で空席が1つ以上あること
  2. 同一運賃クラスで2席を購入していること
  3. 乗客自身が返金申請を行うこと

つまり、サウスウェストの新座席ポリシーは、条件次第では2席目の料金が返金されない可能性がある、と言う内容。思ったより良心的じゃないですか?


このニュースを見て私はふと、私たちの身近な乗り物である車ではどうなのだろう、と思いました。

「乗車定員5人の車に、体重100kgの人が5人の乗ることは許されるのだろうか?」

貨物車の場合は最大積載量が定められています。一方、乗用車には最大積載量の概念がありません。乗車定員は4名、5名のように体重ではなく人数が決められています。

だったら極論、軽自動車に体重200kgの力士が4人乗っても良いのか?乗車定員内で、ドアを閉めた状態かつ全員シートベルト着用できていれば法律上は合法です。ただし、その状態で走行・操舵・制動性能が明らかに損なわれることを分かっていれば、「安全運転義務違反」に問われる可能性があります。


極論は置いといて、もう少しまともな話をします。

以下はトヨタ自動車のFAQ

「乗用車の最大積載量を教えて」

に対する回答です。

“乗用車には、最大積載量の概念がありません。車両全体としての目安は、乗車定員×55kg+乗車定員分の手荷物程度の重量(乗車定員×10kg)と考えております。この数値を大幅に超える重量の荷物の積載は、安全上お控えください。”

つまり

以下のトヨタ・カローラクロスの場合
・乗車定員:5人
・車両重量:1,360kg
・車両総重量:1,635kg

荷物が全くない場合、乗員5人の合計体重が325kgを超えないことが、安全な走行の目安となります。

1人あたりの平均体重で考えると約65kgです。もし成人男性5人が乗車すると、合計体重が325kgを超える可能性が高くなります。ブレーキやコーナリング性能に影響が出る可能性があるので慎重に運転しなければなりません。私もフル乗車で旅行用の荷物を積んで空港まで行くことがありますが、安全な重量をオーバーしていたことになります。

乗用車では重量のことをあまり考えずに乗っている人が多いと思います。高出力の車両でなければ、定員いっぱいまで乗ると「少し重いな…」と感じることがあると思います。そう感じたら、いつも以上に車間をとったり、無茶な運転をしないよう注意が必要です。


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