交通事故致死率の男女差はなぜ生まれるのか

2025年8月10日

交通死亡事故関与率とは、死亡事故に関わった人の割合です。

以下の表は国別・性別ごとの10万人あたりの死亡事故関与率です。単純に「交通事故で亡くなった運転者の割合」ではなく、「死亡事故を引き起こした、または関与した」運転者の割合です。

順位 男性 女性 男女差倍率
1 UK 4.8 1.6 3.00
2 Japan 5.0 1.8 2.78
3 Netherlands 5.7 1.9 3.00
4 Germany 6.1 2.2 2.77
5 Spain 6.7 2.3 2.91
6 Canada 7.3 2.4 3.04
7 Australia 7.3 2.4 3.04
8 France 7.8 2.6 3.00
9 Italy 8.4 2.6 3.23
10 Belgium 8.6 3.0 2.87
11 Cyprus 9.1 3.2 2.84
12 Türkiye 10.1 3.3 3.06
13 New Zealand 13.2 3.4 3.88
14 Greece 13.6 5.5 2.47
15 USA 17.9 5.6 3.20
16 Peru 20.2 6.1 3.31
17 India 23.4 7.0 3.34
18 Colombia 25.7 7.1 3.62
19 Brazil 26.9 7.5 3.59
20 South Africa 34.9 9.9 3.53

イギリスは男女とも最も死亡事故率が低く、日本は僅差で2位です。

このデータで気になるのは、世界各国で男性の方が女性より交通事故による死亡率が高いことです。一般的に、男性は女性よりも多く運転する傾向が強く、その分年間の走行距離が長くなります。運転する機会が多い=事故に遭う、または事故を引き起こすリスクが増加するので、ある程度男女差が出ることは理解できます。


興味深いのは、運転機会の多さだけでは説明できない、より深い原因がこのデータには隠されていることです。

それは

“男性の方がスピード違反や飲酒運転、シートベルト非着用といったリスク行動を取りやすい傾向にある”

です。

これは生物学的には攻撃性、競争心に関わるテストステロンの分泌量が多いからと言われています。

「男だから飛ばしてなんぼだ、かっ飛ばしたほうがカッコいい!」

という考え方が一部である一方、女性が乱暴な運転をすることに対して

「女性なのに乱暴な運転をして…」

と社会的許容度が低いことも男女差に影響を与えている可能性があるようです。


男女差倍率がどの国でも概ね3倍前後で安定しています。「男性が危険な運転をしがち」という傾向が、文化や国境を越えた普遍的な現象であることが分かります。ジェンダー平等が社会的に強く叫ばれている現代であっても、実際にその価値観や行動が社会全体に完全に浸透しているわけでは無いようですね。習慣や文化、無意識のバイアスが根強く残っているのだと思います。

交通事故の発生率が高い南アフリカでもこの数字の男女差について分析が行われていて、「男性らしさ」の文化が仲間内での行動に大きな影響を与え、リスクの高い運転を促す可能性があることを指摘しています。具体的には、男性が仲間とグループ行動している際に、仲間内での「男らしさ」の評価を気にしてリスクを冒す行為をとる傾向があるのだとか。


男性は、生物学的な問題だからどうにもならない、と思うのではなく、自身の生物学的な傾向を自覚し、それを理性でコントロールする必要がありますね。


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