デジタル時代に拡大する模造部品問題
メルセデス・ベンツは去年(2024年)世界中で150万点以上の模造部品を押収したと発表しました。今回の押収点数は過去最多を記録したそうです。
念の為お伝えしておきますが、模造部品とは、メルセデス・ベンツのロゴ入りで、純正として販売されている偽物(イミテーション)。社外パーツやOEMパーツは偽物部品ではありません。
今回押収されたメルセデス・ベンツの部品は、ホイールやバンパー、フロントグリル、ランプ等の外観部品だけではなく、ブレーキや足回り部品等、安全に直結する重要部品も含まれていたようです。また、最近はマイバッハやAMGシリーズの高級ブランド部品の偽物も増えています。昔日本でも、AMGやACシュニッツアーの偽物エアロやエンブレム・バッジが売られていましたが、ブレーキや足回り部品までは無かったと思います。
模造部品はメルセデス・ベンツ以外のメーカーでも多く存在しますが、それにはデジタル時代ならではの問題が大きく関わっています。ECサイトやSNS、WhatsAppやWeChat等の非公開のグループでの取引等、販売チャネルが多様化しているので流通と規模拡大のスピードが速く、追跡・摘発はかなり困難と言われています。それでもメルセデス・ベンツは偽造品対策チームを設置して、世界各地の捜査当局と連携して摘発を強化してきました。インターネット上のマーケットプレイス、ECサイト、SNSなどを監視し、各国・地域の警察や税関当局と協力して模造部品の取締を進めていました。
メーカーの模造部品は違法であるだけではなく、出どころが明確なOEMや社外部品と根本的に状況が異なるのは品質。模造品製造者は違法であることを分かってブランドロゴを勝手に使用して製造・販売するので、「売れさえすれば良い」という考え方。さらに困ったことに、消費者は模造部品を本物と思って使われていることが多いので、知らぬ間に著しく性能の劣る部品を取り付けていることになります。
信頼性の低いECサイト、SNS広告などに騙されて偽物の購入をしないよう消費者は注意しなければなりません。特にSNS広告は、多くの偽物販売広告が、本物のブランドロゴや製品画像を使用し、AIを活用してプロが制作したような動画を使っています。純正部品は、自動車メーカーが定めている品質基準を満たし、流通ルートも管理されていますので、新品の純正部品が市場価格を大幅に下回るような価格で販売されることは基本的にはありません。
安い、と言う理由で模造部品を買わないよう、消費者は注意しなければなりません。
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