ロータス再編の真実は?英ヘセル工場閉鎖報道とGeelyの戦略
英国の名門スポーツカーメーカーであるロータスが、英国のヘセル工場を閉鎖するとの複数の報道がありました。これによって、英国国内で約1,300人の雇用が失われる可能性があると報じられています。
しかしこの報道直後にロータスは
「工場を閉鎖する計画はない」
と声明を発表し、報道の事実を否定しました。しかし、既にラインは停止している事実は否定していません。
ロータスの経営権は2017年に中国のGeely(吉利)が株式の51%を取得しました。この時点でGeelyがロータスの経営権を握りました。
その後、ロータスは伝統的なガソリンエンジン車から、EVにシフトを目指すために、ロータス・テクノロジーズを設立。
これによって、
・ロータスUK(Lotus Cars UK):伝統的スポーツカー
・ロータス・テクノロジーズ:新技術・EVの専門企業
の2法人がロータスグループを形成する状態になりました。
実は今年の4月に、ロータス・テクノロジーが、Geelyが保有していたロータスUKの株式51%を買い戻しています。Geelyが主導するかたちで、ロータスは再び一つのブランドにまとまった格好です。
という事は、ロータスブランド一体化と、英国ヘセル工場の閉鎖検討報道は、密接に関係していると考えられます。
① ロータスブランドを統合化
② Geely主導でグローバル戦略を練りやすくなった
ここまでは実現しています
ロータスは小ロットスポーツメーカーから脱却し、2028年までに年間15万台生産を目指していました。また、その全てをEVに転換する目標がありました。ところが、その販売計画の出足はとても鈍く、Geelyの巨額投資にもかかわらず赤字経営が続いています。
今後は
③ Geelyはロータスブランドのニッチなスポーツカー産業から、Lotusブランドを冠した大量生産モデルを販売し、グローバル市場でのシェア拡大
を目指していると思われます。
軽量で楽しいピュアスポーツカーとしてのロータスは、現存する中古車のみになりますね。
好きな車と、暮らそう。
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