コロラド州で軽自動車が合法へ、HB25-1281の内容とは?

2025年5月11日

以前も日本の中古の軽自動車がアメリカに輸出されていることに関する記事を書いたことがあります。その時はロードアイランド州についての内容でした。最近アメリカのコロラド州で軽自動車に関連する興味深い情報が出てきました。

この話の前提として、コロラド州は今まで日本の軽自動車に関する明確な法規がなかったので、同州で軽自動車に乗ることがグレーゾーン状態になっていました。

しかし今月、コロラド州で知事が軽自動車を小型車両として公式に認める法案に署名したのです。

HB25-1281
“アメリカのコロラド州で、Kei Vehicles(日本の軽自動車のこと)と呼ばれる小型車両を公道で走行できるようにする”
と言う法案(HB25-1281)が、コロラド州議会で可決されました。

この法案(HB25-1281)の主な内容は

  • 軽自動車を正式に自動車として認め、登録や所有権証明書(タイトル)の取得を義務付ける
  • 軽自動車は、通常の交通ルールを守る必要がある
  • 速度制限が時速55マイル(約88km)を超える道路や高速道路では走行不可
  • 排ガス検査は特別な方法で行い、製造年ごとの基準を満たす必要がある
  • 軽自動車のデザインや仕様を理由に、追加の検査や走行禁止にされることはない
  • 軽自動車を販売するには、自動車販売業の免許が必要

この法案が成立したことによって、コロラド州でも日本の軽自動車を安心して堂々と公道で走らせることができるようになりました。一つ残念なのは、この法律が施工されるのが2027年7月1日からですが、まあこればかりはやむを得ないですね。

AAMVAの関与

各州が車のルール(運転免許、車の登録、交通安全など)を決めたり管理したりする際に、統一的なアドバイスやガイドラインを提供している団体のAAMVA(American Association of Motor Vehicle Administrators)は、軽自動車の登録に反対する立場でした。AAMVAは法律をつくるうことはできませんが、法律を決める際に大きな影響力のある団体でした。

それにもかかわらず、コロラド州では州民(愛好家)の強いニーズ、地元議員への働きかけ、それを汲み取った州議会や州知事の政治的意志が、AAMVAの勧告よりも優先された形になります。AAMVAの推奨に反する形でこの法案が可決した、これはかなり軽に対する熱狂的なニーズがあったと想像できます。

コロラド州の軽トラ販売店↓↓↓

アメリカの軽自動車の愛好家の存在

一見するとニーズがなさそうに見えるアメリカで、これほど熱心な軽自動車ファンが存在すること、また彼らが州の法律まで動かす原動力になっていた事実はとても興味深いですね。

軽自動車は日本特有の文化でです。日本国内にはそこら中走っている軽自動車ですが、特にアメリカのような国土の広い国の人たちにとってユニークな存在なのでしょう。確かに大型ピックアップやSUVがたくさん停まっているショッピングセンターの駐車場の中に、小さな軽トラがポツンと停まっていたらたら、異彩を放つ存在になることでしょう。

日本の自動車メーカーのエンジニアは、軽規格と言う極めて厳しい制約の中で、走り、安全性、快適性、デザイン性を可能な限り高い水準で実現させるために大変な努力をしてきたはずです。アメリカの愛好家にとって軽自動車は

「おもちゃ感が強い」

がしかし

「日本のエンジニアがガチで設計

した、ユニークな見た目とエンジニアの努力の結晶と言うギャップが魅力なのでしょう。


好きな車と、暮らそう。

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