タイ市場、EV登録台数が前年比3.4倍に急増
タイ市場でEV(電気自動車)の登録台数が急増している背景には、単なる人気の高まり
だけでなく、政府による強力な支援策と「駆け込み需要」という明確な理由があります。
2026年1月のデータが突出している主な要因を詳しく解説します。
1. 驚異的な成長率の背景
2026年1月のEV登録台数が前年比で約3.4倍(4.4万台超)という記録的な数字を叩き出したのには、
以下の要因があります。
・「EV3.0」優遇策の期限延長による駆け込み タイ政府は、EV購入補助金や減税を受けられる
「EV3.0」制度の車両登録期限を、当初の2025年12月末から2026年1月末まで1ヶ月延長しました。
これにより、年末に納車が間に合わなかった分が一気に1月に登録され、数字を大きく押し上げました。
・新税制の導入(2026年1月〜) 2026年1月1日から新しい物品税率が適用され、一部のBEV
(電気自動車)の税率が8%から2%へ大幅に引き下げられました。
さらに、EVピックアップトラックにいたっては2%から0%(免税)となり、購入のハードルが劇的に下がりました。
2. 中国メーカーの圧倒的シェア
現在、タイのEV市場は「中国製」が席巻しています。
・市場占有率
登録台数の約96%以上を中国メーカーが占めています。
・主要プレーヤー
BYDが首位を独走しており、続いてGAC AION(広汽アイオン)、SAIC(MG)、NETAなどが続きます。
・成長の勢い
例えばGAC AIONは、2026年1月の登録台数が前年同月比で約438%増という驚異的な伸びを記録しています。
3. タイ政府の戦略「30@30」
タイは「東南アジアのデトロイト」としての地位を守るため、非常に野心的な目標を掲げています。
・目標
2030年までに国内生産される自動車の30%をゼロエミッション車(ZEV)にすること。
・生産の義務化
優遇措置(EV3.5など)を受けるメーカーに対し、「輸入した台数と同じ、あるいはそれ以上の台数をタイ国内で生産すること」を義務付けています。
2026年からは「輸入1に対して生産2」という厳しい比率が適用されるため、中国メーカー各社はタイ国内工場の稼働を急いでいます。
4. 日本メーカーの現状と対抗策
長年タイ市場の約8割を占めてきた日本メーカー(トヨタ、ホンダ、いすゞ等)は、現在「ハイブリッド車(HEV)」を主軸に防衛戦を展開しています。
・ハイブリッドの堅調さ
BEV(純電気自動車)の伸びは目覚ましいですが、累計登録台数では依然としてハイブリッド車が上回っています。
・戦略のシフト
トヨタは北米同様、タイでもハイブリッドの優位性を説きつつ、2026年以降は新型EVピックアップや3列シートEVの投入で巻き返しを図る構えです。
まとめ
2026年1月の急増は、「政府の期限延長による駆け込み」と「減税の開始」が重なった特殊な月であったと言えます。
しかし、タイが国を挙げてEVシフトを進めているのは間違いなく、今後数年は中国勢の攻勢と、日本勢のハイブリッド/新型EVによる反撃が激化する見込み。
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