水素車はEVの二の舞になるか? 中国の最前線

2025年5月6日

中国の自動車メーカーはEVが圧倒的にリードしているイメージですが、水素車市場でもリードをしているようです。

以下は先月末の日経クロステックの記事、

“FCVで突出する中国、新型電池で攻勢へ”

中国は水素技術とインフラで先行しており、他国も急がなぇればEV同様に市場を支配されかねない、という内容です。

トヨタは以前から水素自動車にも力を入れていたことはご存じの方も多いと思います。トヨタは2015年に燃料電池車(FCV)技術に関する特許(高圧水素タンク、燃料電池スタック、システム制御など)を2020年までの期限付きで無償提供すると発表しました。因みに、水素ステーションに関する特許は期限を設けず無償で開放しています。

なぜ囲い込み戦略から共創戦略に?

トヨタはハイブリッド車でとても難易度の高い技術を実用化し、特許を取得することによって囲い込み戦略を成功させました。

過去の成功体験を水素自動車に活かさず、共創戦略を選んだ理由は何でしょうか?

その理由の1つは、ハイブリッド車に必要な燃料のガソリンはどこでも簡単に給油できたからです。しかし水素自動車は車両の技術以上に水素ステーション網の構築と水素供給体制の確立がとても困難と言われています。そこで各自動車メーカーが参入し、自動車業界全体でコストやリスクを分担させたかった、それには参入障壁を下げる必要があったのだと思われます。

特許の無償提供は異例

特許の無償提供と言う異例かつ大胆な判断は、一般企業がそう簡単にできることではありません。

水素自動車の素晴らしさを誰よりも知っているトヨタは、

「こんなに素晴らしい技術を活用しない手は無い」

と考えたのでしょう。

水素自動車開発に積極的な国は?

現在積極的に水素自動車の開発を進めているのは、中国、日本、韓国です。EUでもドイツは水素自動車に比較前向きですが、まだそこまで積極的ではない気がします。この中でも特に中国は水素自動車の開発を急加速させています。

国(中国政府)が

「水素自動車に未来がある」

と判断したので、今後は国家戦略として水素自動車関連に大規模な投資が見込まれます。既に水素自動車部門でも世界をリードする地盤が出来ていて、中国では商用の水素自動車(トラックやバス)が社会実装の段階に入っています。因みに水素自動車はトラックやバスのように、重くて長距離走行する車両に適しています。

すぐにでも各国の自動車メーカーが水素技術への投資を強化しなければ、EVのように水素燃料車市場も中国企業に支配されてしまう恐れがあります。弊社は中国の自動車部品(研究用途)の輸入も行っており、水素タンクなどに関するお問い合わせも増加しています。水素自動車に取り組む研究・開発部門の皆様のお役に立てれば幸いです。


好きな車と、暮らそう。

AUTORIESEN

サービス工場Blog
車検、点検、整備のあれこれを毎日更新!
熟練のメカニックの匠の技をご覧頂になれます。