数百台のジャガー I-Paceがスクラップヤードで発見される
ジャガーのEVのSUV、I-Paceは2019年ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、華々しいデビューを飾りました。
ところが華やかなデビューとは裏腹に、最近Threadsに投稿された画像から厳しい現実を突きつけられていることが分かります。
その投稿がこちら
Threadsで見る
いったい何が起こっているのでしょうか?
弊社のブログを見ていただいている方ならご存知かもしれませんが、特定のバッテリーを搭載しているジャガーI-Paceの高電圧バッテリーが過熱して、火災のリスクがあるのです。
ジャガーI-Paceは、バッテリーの不具合で4~5回リコールが発生していました。しかし、ソフトウェアの更新で充電容量を80%に制限して火災リスクを抑える等、一時的に火災リスクを軽減する対策をしていました。しかし、根本的な解決にはなりませんでした。
結局、LG製(LGエナジーソリューション)のバッテリー熱暴走を解決することができなかったので、最終手段として車両を回収し、その車両数百台がスクラップヤードに運ばれたのでしょう。そこをパパラッチされたみたです。
リコールで解決するには高額な費用がかかるため、修理するより車両を回収して補償金を支払ったほうがコストがかからない、と判断したと考えられます。通常自動車メーカーはリコール修理で解決しようとしますが、それを断念して車両を回収するケースはかなり異例。ジャガーにとって苦渋の決断だったと思います。
リコール修理断念 → 回収 → スクラップは、アメリカとイギリスで発生していることが確認されているみたいですが、LGのバッテリーが搭載されているI-Paceは同じ問題を抱えている可能性があります。
ジャガーはLGエナジーソリューションに対して損害賠償を請求するのかは現時点ではまだ分かりません。LGエナジーソリューションは、少し前まで業績が好調でしたが、昨年の10-12月期は赤字に転落、競争が激しく不安定なビジネスですね。
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