トランプ氏再選、自動車産業や消費者への影響は?
米大統領に再選したトランプ氏は、
「辞書の中で最も美しい単語は関税だ」
と述べています。
トランプ氏の再選によって、自動車業界全体にどんな影響が出るのでしょうか。
関税はかなり気になりますね。メキシコからの輸入車には100%~200%、中国からは60%、それ以外は一律10%~20%の関税を課す意向を示しています。メキシコには日本の自動車メーカー4社が工場を設立して車両を生産していますので、100%~の関税をかけられたらかなり厳しくなります。
アメリカの隣にあるメキシコはアクセスも容易。北米自由貿易協定(NAFTA、現在はUSMCA)の恩恵を受けて、関税無しでアメリカに車両を輸出していました。また、労働コストも米国の1/6位と低く、さらにメキシコ政府が自動車生産工場を誘致していたこともあり、各自動車メーカーは積極的にメキシコ生産を進めていました。
メキシコで自動車を生産しているのは日本の自動車メーカーだけではありません。アメリカの自動車メーカーGMやフォード、ステランティス(旧クライスラー)もメキシコで自動車を生産しています。つまり、同じように100%~の関税が課せられることになります。さすがにアメリカメーカーだけはメキシコ生産車であっても関税はかけません、なんてことはできないでしょうし、トランプ氏もそんなことは考えていないはずです。トランプ氏が目指しているのは、自動車生産をアメリカ国内に呼び戻すことでしょうから…。
また、トランプ氏はバイデン政権が導入したEV優遇策を見直す方針も示しています。EV推進派の欧州や中国の自動車メーカーにも何らかの影響が出そうですね。ただ、トランプ氏の再選においてイーロン・マスク氏の影響はかなり大きかったと思いますので、アメリカ生産のEVに関しては優遇する可能性が高いと思います。
トランプ氏再選で日本や欧州、中国の自動車メーカーは大きな影響を受けると思います。しかし、もっと大きな影響を受けるのはアメリカ国民かもしれません。メキシコの安い人件費を利用できなくなるので車両本体価格はさらに高くなり、購入する車種の選択肢も減る可能性があるからです。
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