BYD ATTO3の運転支援機能、EuroNCAPで非推奨と評価される
BYD ATTO 3が欧州の新車安全性評価機関、”Euro NCAP”が運転支援機能をテストしたところ、最低スコアのNot Recommended(非推奨)と評価されました。
今回、BMW i5、Mercedes-Benz C-Class、Volvo EC40、VW ID.7、BYD ATTO 3の5車種の安全支援機能のテストが行われましたが、結果は以下です。
BMW i5 :VERY GOOD
Mercedes-Benz C-Class :VERY GOOD
Volvo EC40 :GOOD
VW ID.7 :GOOD
BYD ATTO 3:NOT RECOMMENDED
この結果をどう捉えるか人それぞれだと思いますが、個人的には内容を見る限りBYD ATTO 3の評価はやや厳し目だと思います。
EuroNCAPがBYD ATTO 3の安全支援機能に対して問題視したのは、
- ヘッドアップディスプレイが無い。
- ドライバーの手がステアリングホイールを握っているのかの検知能力が不十分。
- カーブや交差点など、道路状況に応じた速度調整機能がない。
- レーダーやカメラが遮られた際に警告するがその解除がされない。
- 道路標識を正確に認識しない。具体的にはカメラで速度制限標識を検知するが、一時的な制限速度標識を恒久的な数値だと誤認識することがある。
- 運転者が長時間操作を行わない(行えない)場合、システムは車速を維持したまま突然ステアリング支援を停止させ、反応のない運転者を危険な状態に放置してしまう。
完全自動運転の車であれば駄目だと思います。安全支援機能を頼り切って運転する人がいるのだろうか?
EuroNCAPは欧州の安全性評価機関なので、欧州市場に殴り込みをかけるBYDのATTO 3を過剰に厳しく評価した可能性があるのでは?と疑いたくなります。
EuroNCAPは2022年の衝突試験でBYD ATTO 3は★5評価を獲得しています。しかし、その時と今とでは欧州のBYDに対する警戒度が違います。このへんで悪い評価を…、と露骨なことはしないと思います(たぶん)が、警戒感から無意識のバイアスとして評価に影響を与えた可能性は完全には否定できません。
とは言え、一貫した基準を用いてこそ高い信頼性を得ているはずなので、特定のブランドを意図的に不利に扱うことは無い、と思いたいですね。
今回のEuroNCAPの安全支援機能で最低評価をされたBYD。でも、BYDは転んでもただは起きない企業でもあります。顧客からのフィードバックを重視し、製品の改善に素早く積極的に取り組む姿勢を見せてきました。Euro NCAPの結果は、世界中から注目されますので、BYDはすぐに改善策を考えると思います。
今回のATTO 3の評価結果をBYDは
「弱点を教えてくれてありがとう」
と思っていたりして。
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