VWオーストラリアが開発中の安全装置

2024年6月12日

オーストラリアでは毎年何万人ものドライバーがカンガルーと接触あるいは衝突しているそうです。動物との接触事故の90%がカンガルーと言われています。

VWオーストラリアは少しでもカンガルーと自動車の事故を減らそうと、フロントについているVWマークのバッジ、あるいはナンバープレートステイに”ある機能”を実装させようと開発が進んでいる、と言う話です。

“ある機能”とは、カンガルーとの衝突を避けるための装置。Kangaroorooと、フロントのバッジ(Badge)を合わせてRooBadgeと名付けられたこの装置は、オーストラリアで社会問題となっているカンガルーとの衝突を大幅に減らしてくれる可能性があると期待されています。

オーストラリアは毒蛇や毒グモ、ワニ等が危険だと思われがちですが、最も危険な生物はカンガルーと言われています。

RooBadgeがカンガルーとの接触事故を回避する方法はこうです。GPSやテレメトリーデータを利用し、カンガルーが多く生息しているエリア内で一定の速度以上で走行すると、RooBadgeのスピーカーから指向性サウンドを放射。カンガルーに車の接近を早めに知らせることができるのです。

カンガルーは他の動物と比べて車と衝突し易い理由はいくつかありますが、興味深いのが”道路脇の草”です。道路は中央より外側に行くほど低くなります。かまぼこ型に傾斜しているため、降った雨が道路脇に集まります。日本より乾燥した気候のオーストラリアには乾燥地が多く、砂漠のようなところでは道路脇に草が集まって生えやすくなります。カンガルーは個体数が増え続けているので、食べる草を求めて道路脇に集まりやすいのでしょう。

オーストラリアには昔から”カンガルーバー”と呼ばれる車両前面に設置する金属製のバーがありました。カンガルーがぶつかってもカンガルーバーがあればある程度車を守ってくれます。しかし、人身事故や動物と衝突時に相手に与えるダメージが増す恐れがあります。

RooBadgeは接触事故そのものを減らすので、上手く行くと良いですね。RooBadgeが成功したら、カンガルーにとっても人間にとっても良いニュースになるでしょう。

因みにRooBadgeはVWオーストラリアの広告を手掛けているDDBシドニーがVWと共同で開発を進めています。DDBシドニーは、世界2位の広告会社のオムニコグループの子会社DDBのシドニー支社です。

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