熊本のように変貌するハンガリー

2024年5月25日

ハンガリーは人口1,000万人弱、国土は日本の約4分の1の広さで、内陸に位置する国です。GDPはEU平均の約45%と経済的に貧しい国で、ブルガリア、ルーマニア、ギリシャを除けば、EU加盟国の中でハンガリーは貧困率が最も高い国の一つです。

近年、ハンガリーは急速な経済成長を遂げ、目覚ましい変貌を遂げようとしています。中国のEVメーカーがハンガリーに巨額の投資してEV工場を建設し、EV生産大国になろうとしています。

ハンガリーは古くからドイツの自動車メーカーの自動車を生産してきました。ハンガリーはEU加盟国として一帯一路構想に参加した最初の国で、中国から積極的に投資を受け入れる政策のようです。

BYDがハンガリーにEV工場建設した理由は、安い人件費やハンガリーのウェルカム姿勢だけではありません。それ以上にEU加盟国であるハンガリーで生産されたという”Made in Hungary“の称号を手に入れたいという意図も感じられます。

EU加盟国で製造された自動車であれば、関税が撤廃されるため、中国企業にとっては関税障壁を回避する手段となります。

一方、自動車産業を持つEU加盟国にとっては、Made in Hungaryの中国メーカーのEVが大量生産されることは鬱陶しいことこの上ないはず。

とは言えドイツの自動車メーカーだって散々中国を利用して大きな利益を上げてきた訳ですから、都合よくそれは良くてそれは駄目だなんて言える立場ではありません。

日本も熊本県にTSMCの半導体工場ができて、地域経済に大きな変革をもたらしました。ハンガリーにとって、中国EV工場建設は、熊本の半導体工場のようなチャンスと言えるでしょう。

しかし、あまり中国に依存しすぎると、何か問題が発生した際に
「それ見たことか!」
になる可能性もありますが。

好きな車と、暮らそう。

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