インド生産のシトロエンe-C3 衝突テストで0星評価

2024年3月23日

インドで販売されているシトロエンのEV “e-C3″が、グローバルNCAP(GNCAP)の衝突試験でゼロスター、つまり星が0の最低評価を受けてしまいました。満点は星5です。

このシトロエン e-C3は、インドで生産されていて、インド国内だけではなく新興国市場向けにグローバル販売されます。そのためにGNCAPの試験を受けたのしょうか。

実はインドではゼロスターの例が少なく有りません。

以前もブログでMahindra Scorpionがゼロスターだったことを載せています。

また、こんなYoutube動画も。

今回のシトロエン e-C3の評価は、大人の乗員保護が星0個、子供の乗員保護が星1個。車体構造が不安定で、電子安定制御装置(ESC)やサイドエアバッグなどの安全装備が不足していると指摘されています。子供乗員保護は星1つでゼロスターは免れましたが、チャイルドシートアンカーは付いていないそうです。


globalncapより引用

今回ゼロスター評価を受けたe-C3について、グローバルNCAPの事務局長  アレハンドロ・フラス氏は、ステランティスに対しこう述べています。

「これは酷い結果だ。PSA(ステランティスになる前)は安全性に関してリーダー的存在だったのに、ステランティスグループで大きく後退してしまった」

ご存じの方は少ないかもしれませんが、日産自動車のダットサンGOという車をご存知でしょうか。詳細はWikipediaを御覧ください。


ダットサンGO Wikipediaより引用

10年前からインドでグローバルNCAPを採用するとになり、その年にインドで販売されたダットサンGOが、早速衝突テストを実施。ところがダットサンGOはゼロスター評価を受けました。後にエアバッグを追加してボディシェルの強度を上げて再度衝突テストを受けて星1を獲得していますが、依然として低い評価のまま。2022年には生産販売は終了しています。

安全装備を追加すればある程度の星は獲得できると思いますが、車両価格が上がるので、売れなくなってしまいます。

新興国には安全レベルが低かろうが、移動手段としてどうしても車を購入したい人がいます。安全よりも自動車を普及させることに注力しなければならない事情もある中、人命と安全のバランスをどのように取っていくべきか、非常に難しい課題です。

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