脱炭素も必要だけど、フランスの農家が憤慨して糞害
欧州は脱炭素を達成するために、欧州グリーンディールと呼ばれる目標を掲げており、自動車産業はかなり苦労を強いられています。
ただ、欧州グリーンディールの目標達成には自動車以外への脱炭素の協力も必要で、農業用に使用するディーゼル燃料の税制優遇措置を廃止したり、肥料の使用を削減することを義務付ける新しいルールをつくろうとしているそうです。
また、酪農家に対しても温室効果ガスになるメタンガスが家畜のゲップに含まれているので、メタンガス排出量削減目標を達成するために、追加的なコストを負担させようとしています。
欧州の農家は欧州グリーンディールに対してかなりご立腹。農業は自動車産業みたいに規模の大きな企業ばかりではないので
「農業は自動車産業みたに強い産業ではない!」
「飼料や燃料コストも上がっているのに、追加コストを負担させようなんてもう我慢できない!」
と怒りたくなる気持ちも分かります。
自動車産業にとって新しい規制は、他国の自動車メーカーを締め出すチャンスにもなるのかもしれません。しかし、農業はそうは行かないようです。
今月上旬、フランスの農家はトラクターで道路封鎖して、環境規制や補助金を増やせと抗議。それだけで怒りが収まらないフランスの農家は、タイヤを燃やしたり行政施設に糞を投げつけたり、干し草や牛糞堆肥をぶちまけて業務を妨害しました(タイトルの憤慨して糞害はこの部分を悪用しました… )。この騒動で警察と衝突して多数の逮捕者が出たそうです。
その動画を見たい方はこちらをご覧ください。
EUの温室効果ガスの11%を農業が排出しているので、欧州グリーンディールを達成するためには、耕作可能な土地の4%は作付けしないようにし、肥料の使用量を最低でも20%削減する必要があみたです。
衣料品も、最近はサスティナブルのタグが付いたりしますが、あれも環境に配慮した素材使用や生産方法を採用しています。もちろんその分コストも上がります。
環境問題を放置することはできません。自動車にしても、食料にしても、衣料品にしても、消費者は様々な追加コストを負担しなければならない時代に突入しています。
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