寒冷地とEV
「寒冷地はEVに向いていない」
と言う意見もあれば
「寒いノルウェーではEVが売れている」
という事実もあります。
ノルウェーでEVが売れている主な理由は以下の2点だと思います。
1.政府による手厚い優遇措置(補助金やインフラ投資)
補助金や減税、インフラ投資がとにかく手厚いです。ガソリン車やディーゼル車を購入する際に必要な25%の付加価値税(VAT)がEVだと0%になります。ショッピングモール、スポーツジム、学校、高速道路や幹線道路沿いなど、いたるところに充電設備があります。しかも、公共の充電が無料という特典だけではなく、EVなら有料道路・高速道路、市の有料駐車場も無料、さらにバス専用レーンの通行も許可される特別待遇付き。
ノルウェーでガソリン車やディーゼル車の購入は、負のインセンティブを課せられる、と誰もが思う仕組みになっています。
2.多くの住宅の車庫に230Vのコンセントがある
寒冷地であるノルウェーは、ほとんどの住宅の暖房が電力で賄われています(その電力の99%が水力発電)。ガレージにも車を温められるよう電源が来ているので、特に手を加えなくてもEVをそのまま充電できる環境が整っているのです。
他にも国民の高い環境意識、利害関係者の関与等複数の要因があると思いますが、1.の手厚い優遇措置にコストをかけすぎていないか?と問題視する人も少なくはないそうです。ノルウェーは自国では石油をあまり使いませんが、他国には石油を売りまくっています。
ノルウェーは北欧ですが、それ程大雪にならないドイツでも今月ドカ雪が降りました。ミュンヘン国際空港は大雪で閉鎖され、サッカーの試合も大雪で延期になっています。
ドイツで大雪に見舞われた地域の人たちがどの程度EVに乗っているのか分かりませんが、この大雪でEVの現実を思い知ることになるのか、年に1度や2度の大雪ならやむを得ないね、と特に苦痛に思わないのかは人それぞれでしょう。日本の酸ヶ湯や肘折でEVに乗るのとはわけが違いますから。
EV路線を突き進もうとしている欧州の自動車メーカーは、まだ試行錯誤しながら今のまま突き進むべきか、やっぱり内燃機関の車も並行して生産しようか…、と悩んでいると思います。
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