半導体不足は解消していどころか、さらに不足する!?

2026年7月18日

絶好調だった半導体関連株もここ最近下落しています。新車の長納期化もある程度落ち着いてきましたし、「半導体不足はもう過去の話でしょ?」と思われる人も多いと思います。

しかし、今、株式市場やニュースには出てこない、新たな半導体不足の波が自動車業界に押し寄せていると言われています。

半導体全体は増産されているが

世界全体で半導体はどんどん増産されています。YMTCやCXMT等の中国勢も猛烈な勢いで増産しています。ここ最近の半導体関連株は軟調な動きになっていますが、決して需要が急減したからではなく、AI投資バブルへの警戒感や期待が高くなり過ぎたことへの調整だと思われます。因みに中国のYMTCやCXMTは増産体制に入ってはいますが、そのほとんどが中国国内需要(自国のPC・スマホ・サーバー・自国自動車向け)に吸収されると言われています。

それでも自動車向け半導体が不足する理由

半導体が増産されているにも関わらず自動車向けの半導体が不足する理由は4つ。

  • AI需要との製造能力の奪い合い
    現在最も大きな要因の一つですがこれ。AI向けGPU、HBMは利益率が非常に高いため、メーカーはそちらに製造能力に重点を置く傾向があります。
  • 世界全体の半導体需要が増え続けている
    AIだけでなく、データセンター、産業機器、通信機器なども半導体を大量に必要としています。
  • 自動車1台あたりの半導体搭載量が増えている
    これはADASの普及やSDV化による影響で、10年前の車と比べると、搭載する半導体の数も性能も大幅に増えています。特にEVはインバータやバッテリー制御等も加わるため、さらに半導体への依存度が高まります。
  • 自動車向けは要求品質が非常に厳しい
    これが重要なポイントで、車載半導体はスマホ用とは比較にならないほどの命に関わる耐久性(低温から高温での動作保証、15年以上の長寿命)と、極めて低い故障率が求められます。それに加えて、自動車メーカーは一度採用した半導体を簡単に変更できない事情が絡んできます。スマホなら「部品がなければ他社製に変えよう」で済みますが、命を乗せて走る自動車は、半導体を一つ変えるだけで年単位のテスト期間と膨大なコストがかかります。

自動車向け半導体不足が与える影響

自動車向け半導体不足の影響は長期化する恐れがあります。

具体的には新車価格の値上げ、納期の再長期化、グレードや装備の簡素化、中古車相場の高止まり。

コロナの影響による供給不足は一過性のものでしたが、今起こっている半導体不足は当面終わりの見えない巨大な需要によるものです。AppleがMacbookやiPadの値上げを行いました、半導体不足は自動車業界だけの問題ではなさそうですね。


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