イタリア車が売れなくなってしまった理由

2026年4月8日

イタリアが販売不振に陥っているようです。

なぜイタリア車が売れなくなってしまったのでしょうか?その理由はとても簡単。

庶民のイタリア車が消えた

イタリア車が売れなくな理由は、庶民のイタリア車が消えたからです。速いわけでもなく、高性能でもなく、実用性が突出しているわけでも無い、それでも乗ると気分が上がるからイタリアの庶民の車は売れていました。

若者でも買えたコンパクトかつ軽量で、見た目もオシャレなイタリアの庶民車が、今ではまあまあ高い車になってしまいました。

モデル 2015年 2025〜2026年 上昇幅 性格の変化
Fiat Panda 約10,000〜13,000€ 約15,000〜24,000€ 約+50〜+80% 庶民車 → やや高い実用車
Fiat 500 約12,000〜16,000€ 約17,000〜31,000€ 約+40〜+100% 庶民車 → プレミアム小型車(特にEVは)

フィアットは、エモい庶民の車から、乗り心地や性能を重視することによって、ドイツや日本、中国の自動車メーカーと戦わなければならなくなりました。

なぜ庶民のイタリア車が消えたのか

ではなぜ庶民のイタリア車が消えてしまったのでしょうか?その答えは環境規制と安全規制です。

特に、EUの新安全基準GSR2(General Safety Regulation 2)の影響は大きいと思います。

庶民の車が消えて売れなくなったイタリア車ですが、フェラーリはとても好調です。フェラーリ位の価格帯になると、安全性能規制適合で価格が100万や200万円上がっても、じゃあ買わない、とはなりません。

欧州では1万〜2万ユーロで買える車の選択肢がどんどん少なくなっています。BYDのような中国自動車メーカーは、それをチャンスだと思っています。これは自動車生産が基幹産業であるイタリアにとって死活問題です。

日本には「軽」がある

日本も欧米のように新車の価格はどんどん上がっていて、昔は200万円台で買えた車が400万円オーバーになっています。

しかし、日本には制度で守られた軽自動車があります。新車販売台数ランキングのベスト3を軽自動車が独占しています。軽自動車も一部モデルが250万円位とかなり高くはなっていますが、200万円以下で乗れるモデルも多く存在します。

日本の軽自動車の新車価格、欧州では以下のような感じになります。

  • 一般的な軽自動車(150万〜200万円):約 8,100ユーロ~約 10,800ユーロ
    欧州では10,800ユーロ以下の新車はほぼ存在しません。強いて言うなら色々制限の多いマイクロカー。
  • 高価格帯の軽自動車(約250万円):約13,500ユーロ
    13,500ユーロで買える新車もほとんどありません。

軽自動車の規格があるおかげで、基本的に誰でも自動車に乗ることができます。

欧州も軽自動車規格作ればいいのに…

欧州も日本の軽自動車のような規格を作れば良いのに、と思いますが、残念ながら難しいと思います。日本は昔から軽自動車規格があり、各メーカーが厳しい制約の下、苦労に苦労を重ねて今の安全性が高く、快適かつ実用性の高い軽自動車に進化しました。しかし、今からそれをやるのは大変ハードルが高いと思います。BYDはラッコを極短期で開発してきましたけどね…

 


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