アメリカで新車を買う人の平均ローン支払額は毎月約11.8万円

2025年12月21日

アメリカで新車を購入する人の大半がローンを利用するそうです。

アメリカの自動車関連ニュースやレビュー、文化を扱うウェブサイトThe Driveの情報によりますと、アメリカの新車平均ローン支払額が月額748ドル(約11.8万円)に達したと報じられました。(*換算レート:1ドル157.75円)


オートローンの現状(2025年第3四半期時点)

表にすると分かりやすいので、以下をご覧ください。

項目 米ドル表示
(平均)
日本円換算
月々の支払額(新車) $748 118,000円
月々の支払額(中古車) $532 83,923円
新車ローンの借入総額
(頭金を除いた平均融資額)
$42,332 6,677,873円
中古車ローンの借入総額 $27,128 4,279,442円
新車の平均購入価格 約 $50,000 約 7,887,500円
平均金利(新車) 6.56%
平均返済期間(新車)約5.75年* 69.07ヶ月

※1ドル=157.75円で計算

*平均返済期間(新車)約5.75年:一部36回や48回で支払う人がいるので約5.75年ですが、実質72ヶ月が主流。

新車の平均ローン11.8万円も高く感じますが、中古車の平均ローン支払額でも8万円オーバーとは驚きです。


金利手数料も高額

新車ローンの平均金利が6.56%、そして主流の支払い回数が72回(6年)なので、完済までの金利手数料だけでも140万円オーバー。

新車を購入する多くのアメリカ人が140万円以上の金利手数料を支払っているという事実。これは金融機関や自動車ディーラーにとって巨大な収益源になっています。アメリカのオートローン市場は1.6兆ドル(約250兆円)を超える巨大産業。そして消費者はこの巨大産業を支える2つのトラップにかかっているのです。

米オートローンの2つのトラップ

  1. 貸し手が喜ぶ72回という長期オートローン
    ローンは支払い期間が伸びるほど複利の効果で受取利息の総額が増えます。近年上がり続ける車両価格に対し、長期ローンを利用する傾向にあるので、貸し手は昔と比べてより高額でより長期間利息を受け取ることができます。
  2. ローン完済時の心境変化
    消費者が72回(6年)という長期ローンを完済したときには、消費者は次の新しい車が欲しくなります。6年後にはさらに物価高が進んでいる可能性もあり、再び高額かつ長期ローンを組むことになります。

自動車メーカーにとって、金融部門は大きな収益の柱になっていると言えますね。


748ドルの自動車ローン支払いは賃金の高いアメリカ人でも厳しい?

アメリカは日本より給料は高いと言われています。確かに名目賃金では倍位差があります。だったら748ドル位余裕では?と思われるかもしれません。勿論余裕で支払えるって人もある程度いると思いますが、「安いもんだ」と感じる人は少ないと思います。

その理由は、可処分所得から固定費を引いた手元に残るお金が驚くほど少ないからです。

アメリカの単身中間層の家計シミュレーション

項目 金額(月額) 日本円換算 (157.75円)
手取り月収 $4,000 631,000円
住居費(家賃・ローン) ▲$2,000 315,500円
クルマ関連(ローン+保険) ▲$748 118,000円
食費(自炊メイン) ▲$500 78,875円
医療保険(自己負担分) ▲$400 63,100円
光熱費・通信費 ▲$350 55,213円
余ったお金(残金) $2 315円

 

この中に、ガソリン代、整備代等の自動車維持費、衣服、娯楽・交際費、退職積立(401k)等は含まれていませんし、臨時の出費も発生します。つまり、単身の中間層では中古車であってもかなり厳しい数字になります。友達等とルームシェア、医療保険を諦めギャンブルにする、クレジットカードを使って乗り切るしかありません。アメリカの個人カード債務は積み上がり続けていて、現在過去最高額の1.1兆ドルに達しています。

一昔前のアメリカの中産階級は「夫が外で稼ぎ、妻が家を守る」でしたが、このモデルは完全に崩壊し、現在は夫婦2人がフルタイムでそこそこ稼ぎ続けることが中流生活を維持するための最低条件になっています。そんなアメリカですが、凄まじい格差社会なので、先ほどのシミュレーションで苦しむ層がいる一方で、信じられないほど豊かな暮らしをしている層も、日本とは比較にならないほど多く存在します。


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