地球130週分走行したVOLVO P1800

2025年12月20日

自動車の基本的な目的は移動手段です。

徒歩や自転車より圧倒的に長距離移動に有利であることは説明するまでもありません。

一般的自動車は、生涯何キロ走行するのでしょうか?


日本で定着した車の寿命=10万km

日本では車の寿命=10万kmというイメージが定着してきました。昔から日本車は10万キロでタイミングベルト交換という比較的高額な整備が必要だったからです。この名残で車の寿命が10万kmと思い込む人が増え、それが常識化しました。

ところが、日本の中古車が海外に輸出された場合、そこから20万km、30万kmと距離が上乗せされ、数十万キロ走行してようやく廃車になります。ハイエースのような商用車になると、100万kmオーバーの車両もざらです。


地球130周分走行したVOLVO P1800

最長距離として記録に残っているのはアメリカで乗られていた1966年式 VOLVO P1800の520万km。

520万キロがどんな距離かというと…

  • 地球130周分
  • 地球から月を6往復半
  • 約13年分の新幹線運行距離(年間走行距離は約40万キロ)
  • 光で約17秒進む距離に相当

このVOLVOオーナーのアーヴィン・ゴードン氏が1966年にこの車を購入してから、2018年に亡くなるまでの約52年間でこの距離を達成しています。つまり、1日も休まず毎日約275km走り続けなければ達成できない計算。

メンテナンスコストが気になりますが、仮に5万キロごとにタイヤを4本交換したとしても、400本以上。エンジンオイルを5,000kmごとに交換したと仮定すると、1,046回オイル交換を行う計算になります。

驚いたことに、このVOLVOは1度もエンジン本体を交換していません。新車から乗っていたエンジンのまま記録を達成しています。


この最長距離記録を残したアーヴィン・ゴードン氏の生前のインタビュー動画です。

以前乗っていた2台のGMは故障ばかりしていたので、VOLVO P1800を購入。最初は友人に自慢するために近所を走っていたゴードン氏。しかし、運転が楽しすぎてどんどん距離が伸び、購入した最初の週末だけで約2,400km走行。

ニューヨーク州ロングアイランドに住む高校の教師だったゴードン氏は、通勤だけで往復約200km走っていまいた。アメリカ合衆国の本土48州すべてをこのVOLVOで旅をしたそうです。アラスカもフェリーでVOLVOを載せて旅をしました。それどころか、欧州へも船で行き、イギリス、オランダ、ドイツ、イタリアなどを訪れ、ボルボの故郷であるスウェーデンも訪れていたのです。

ゴードン氏は元妻とは離婚していますが、「このVOLVOは今でも私を愛してくれている。だから手放せない」と述べています。まさに一生のパートナーって感じですね。このVOLVOを愛していたゴードン氏は、車内での飲食と喫煙を一切禁止していました。

ゴードン氏は亡くなりましたが、彼のVOLVOはボルボ・カーズ・ヘリテージ(メーカーの歴史部門)に引き取られ、メーカーによって大切に保管・整備されているそうです。


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