Citroen AMIとプジョー308SWの衝突テスト

2025年12月7日

欧州の自動車にはクアドリシクルと呼ばれるカテゴリがあり、そのクアドリシクルはさらにL6eとL7eと呼ばれるカテゴリに分類されます。これらはマイクロカーとも呼ばれていますね。

L6eカテゴリの主な車種

  • Citroen AMI
  • Fiat Topolino
  • Renault Twizy 45
  • Aixam 45シリーズ
  • Ligir 45シリーズ

L7eカテゴリの主な車種

  • Renault Twizy 80
  • Microlino
  • XEV Yoyo
  • Silencec S04

免許不要車

欧州ではL6eカテゴリの車両は、年令条件さえ満たしていれば免許不要車とも言われています。例えばフランスではvoiture sans permis(免許不要車)と呼ばれていて、フランス国内で28万台以上も走っています。免許不要車とは言え、全く何のライセンスも無しで乗れる訳ではなく、一般的な運転免許とくらべて取得が容易なAM免許は必要です。フランスでは14歳からAM免許が取得可能です。


主にvoiture sans permis(免許不要車)に乗っている人は

  • 14歳~17歳の若年層
    まだ自動車免許を取得できない若年層の移動手段として、親が「スクーターより安全」と購入するケースが多いそうです。
  • 年金生活者
    高齢者が運転免許を返納後に短距離の移動手段として購入

です。また、免許停止や取り消し処分を受けた人も乗っています。


マイクロカーの悲惨な事故を再現するクラッシュテスト

数カ月前に、16歳と14歳の兄弟が乗ったマイクロカーが時速50km超で衝突し、弟が即死、兄が四肢麻痺となるという痛ましい事故は発生しました。以下は、フランス保険会社 MMA Assurancesが、その事故をパリ市内で再現したクラッシュテストの映像です。

停車させた状態のCitroen AMIの側面に、プジョー308SWを時速50kmで側面衝突させました。Citroen AMIの車体が激しく変形し、シートベルトの非着用とエアバッグの非搭載が、乗員(ダミー人形)の被害を悪化させる結果となりました。実際の事故もシートベルトを着用していなかったので、シートベルト非着用でクラッシュテストを行っています。


重量差の3倍の脅威

voiture sans permis(免許不要車)での事故時の死亡率は、通常の乗用車と比べて遥かに高い事実が存在します。

重量差約3倍のクラッシュテストの結果は予想通りのものでした。誰もが知っていた「マイクロカーは通常の乗用車に対して圧倒的に不利である」という事実を、より具体的かつ視覚的に示した形になりました。また、車体が激しく変形し、乗員空間が失われる現実は、たとえシートベルトを着用していてもその保護効果には限界があることを示しました。


リスクを知ることの大切さ

今回のクラッシュテストの結果はある程度予想されてはいましたが、それでも衝撃的な結果になりました。このクラッシュテストはマイクロカーに乗ることを完全に諦めさせることが目的ではなく、リスクを正しく認識してもらうことだと思います。事故=死に直結すると考え、交通ルールを守り、速い車や大型車が多く走る通りの走行は極力避ける等を心がけることが必要。

L6eカテゴリーの車両には、通常の乗用車に義務付けられているエアバッグやABS、横滑り防止装置(ESP)といった基本的な安全装備の搭載義務がないことが挙げられます。親が「スクーターより安全だ」「スクーターに乗られるよりマシだ」とリスクを過小評価して買い与えるケースが多いマイクロカーですが、あくまで交通ルールを厳守しなければそれは危険なおもちゃに過ぎません。


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