中国でボルボの高級オプションが偽物にすり替えられたか
中国のボルボの正規ディーラー(中国では4S店と呼ぶ)で、ボルボ S60を今年の1月に購入した人がある問題を指摘し、大きな問題に発展しています。
その問題とは、オプション設定した高級スピーカーメーカー”Bowers&Wilkins”のスピーカーが偽物にすり替えられている疑いがある、というものです。
スピーカーのブランドロゴの刻印が
Bowers&Wilkins
ではなく
Bowers&VVilkins
WがVVになっていたのです。
よく見ると、他の文字も書体が違いますよね?
Bowers&Wilkins程の最高級スピーカーメーカーが、書体を統一していなんてことは考えられません。
しかも模倣品の疑いがあるのはBowers&Wilkinsだけではなく、発光クリスタルシフトノブが社外品に交換されていて、光る機能がなかったのです。
いつどこですり替えられたのか?
問題は、Bowers&Wilkinsのスピーカーと発光クリスタルシフトノブがどこですり替えられたのか?
ボルボのメーカーがすり替える可能性は限りなくゼロに近いと思います。
このすり替え事件を問題視した中国のネット市民が、抗議するために販売したディーラーに突撃したところ、営業担当がこう答えました。
「英語が苦手でWとVVの区別ができなかった、本物でなくても性能は良い」
偽物に交換したのは、ボルボディーラーの可能性が高いと考えられていますが、それには事情があるようです。
ボルボは2024年の中国販売台数が前年比で8%も減少しました。他ブランドとの競争が激しくなり、このボルボディーラーの収益が悪化。そんな中でも販売しなければならないプレッシャーから、オプション価格10,679元(日本円で約22万円)相当のBowers&Wilkinsや、発光クリスタルシフトノブをプレゼントするから買ってくれ、と誘惑したのでしょう。だからといって許されることではありませんが、模倣品が出回っているからこそできる芸当と言えます。
経営を維持するために不適切な手段をとったボルボディーラーですが、その結果今後さらに経営が苦しくなることになります。
中国ではBYD等の自国自動車メーカーの販売台数が伸びている反面、外国メーカーの販売台数は大幅減少しています。高級オプションの偽物が流通していると言う事は、氷山の一角と考えるのが妥当です。つまり中国の他ブランドディーラーも例外ではないのでは?と言う事になりますね。
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