急なEV化は大量失業を招く、は本当だった
豊田章男氏は自動車産業は多くの雇用を支え、急なEV化は大量失業を招く恐れがある、と述べて、一気にEVだけにするのではなく、ハイブリッド車やFCVなど多様な選択肢を提案し、少しずつ変えていくことによって環境と雇用の両立を目指す方法を提案してきました。
一方、欧州では急激なEVシフトを押し進め、自動車業界の雇用を揺るがし始めています。VWの工場閉鎖や従業員解雇を巡る問題、フィアットの生産停止、ヨーロッパフォードの人員削減等は自動車メーカーに出ている影響です。
ドイツの自動車部品大手のBOSCHは2032年までに最大で5,550人の人員削減を計画していますが、これはEV化が密接に関係しているようです。BOSCHの2023年の業績は好調でしたが、自動運転プロジェクトの頓挫、EV販売低迷、また中国が自国で自動車部品を調達するようになってきているので、それも考慮しての人員削減なのかもしれません。
また、一昨日のニュースですが、スウェーデンに本拠を置く欧州のEV市場を牽引するバッテリーメーカーのノースボルトが経営破綻しました(負債総額は58億ドル)。ノースボルト設立によって生まれた雇用は、EV化という新たな市場の拡大に伴って生まれたものでした。破産法申請後も事業は継続するらしく再建を目指しているみたいですが、その計画が成功する保証はなく、人員削減や部署の再編など、雇用への影響が懸念されます。
中国のバッテリーメーカーが市場を拡大する中、欧州のEV用のバッテリーメーカーはかなり苦戦しています。欧州がEVシフトに移行する前に中国の躍進を想定できていたら違う結果になっていたかもしれません。これから欧州勢がどう盛り返すのか気になりますね。
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