ラジオの存在が薄れる今でもAMを聴き続ける理由

2026年9月27日

近年の自動車はディスプレイオーディオ、スマートフォン連携、動画や音楽ストリーミング等、車載インフォテイメントは急速に進化しています。その一方でCDプレーヤーは姿を消し、ラジオチューナーすらその存在感が薄れつつあります。

しかし、そんな時代にあっても頑なにAMラジオだけを聴き続けるドライバーが一定数存在します。私の友人は、プライベートでも仕事中でも自分一人しか乗っていない時は必ずAMを聴いているそうです。

しかも彼らは、FMはもちろん、AM局の番組がそのまま高音質で聴ける「ワイドFM」にすら見向きもしません。従来からのAM放送にどんな魅力があるのでしょうか?

AMラジオは心地よい?

AMラジオ信者の友人曰く、FMや動画・音楽ストリーミングは短時間なら良いが、長時間聞くと情報や音数が多すぎて聴き疲れのような感覚に陥るそうです。

確かにFMや動画ストリーミングは低音から高音まで音域が幅広く、賑やかな感じの番組が多いかもしれませんね。

FMは音楽の合間にトークを挟む番組が多いと思いますが、AMはトークの合間に音楽を挟む構成が多い傾向にあります。ラジオパーソナリティのトークが多いAMラジオは、1人で運転する孤独な車内空間では、助手席で誰かが話しかけてくれているような感覚になるのかもしれません。

また、例えばラジオリスナーの失敗談、のようなありふれた日常の出来事を紹介したりするので、「あるある!」と共感したり、「へー、そんな事もあるのか!」と驚く体験ができたりします。

一部のラジオ好き以外から存在が薄れつつあるラジオですが、そんな時代だからこそ、原始的かつシンプルゆえの必要性を再認識する動きも強くなりつつあります。

ラジオは実は重要なメディア

ストリーミングやスマホ連携に押されて、ラジオは時代遅れになりつつありますが、そんな現代だからこそラジオの持つ原始的な強みが再認識されています。

フランスでは、スマートフォン等で得られる情報は通信インフラに依存しているため、大規模災害や基地局の停電、通信障害によって情報が得られなくなるリスクを懸念しています。

一方ラジオは受信機さえあれば誰でも、何百万人が同時に聴いてもサーバー落ちの心配をせず情報にアクセスできます。ラジオは防災インフラとしての役割があると言うことですね。

ラジオ受信機搭載義務化もありえる?

2020年末以降のEU規則では、ラジオ受信機を搭載する車両にはDAB/DAB+(デジタル版のラジオ放送)対応が義務付けられていますが、受信機自体の搭載を義務付ける法律はありません。

実際、ダチアの一部グレードやポルシェRS系のスポーツモデルなどでは、コストや軽量化を理由にラジオ受信機が省略あるいはオプション化されています。

これを受け、フランスの民放・コミュニティラジオ各局とラジオ・フランスが共同で、新車へのラジオ受信機搭載を法律で義務化するよう求めているのだとか。


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