原油価格が予想より上がっていない理由
ホルムズ海峡封鎖の影響は、当初の予想では原油価格(WTI原油先物)は100ドルを大きく突き抜け、150ドル位になると予想していた専門家もいました(200ドルになるという人もいましたが…)。
ところが、実際には一時的に120ドルをタッチするも、現在は100ドル前後に落ち着いています。勿論100ドルでもかなり高いのですが、もし150ドル位に張り付いていたら、レギュラーガソリン価格はリッター250~300円位になります。
なぜ100ドル近辺で落ち着いているのか?
では、なぜ原油価格が100ドル前後で推移しているのでしょうか。いくつか要因はありますが、その1つとして中国の動きが挙げられます。
1.中国の輸入大幅削減
これまで大量に石油を輸入してきた中国が、原油の購入を大幅に減らしているからと言われています。中国は原油が安値の時に買い溜めし、高値では買い控えるようです。
2.石油備蓄の取り崩し
中国は原油を高値では買い控える、つまり現在は備蓄を取り崩していることになります。中国の石油備蓄がどれくらいあるのかは、中国国内でもかなり限られた人しか知りません。中国にとって石油備蓄量は、経済的なデータではなく、国家戦略的な資産でもあるからです。恐らく、いつ経済制裁を受けても、いつ有事になってもしのげる膨大な備蓄があると思います。
3.中国の景気減退
中国の景気減退により、トラック輸送や建設現場でのディーゼル需要が急減している可能性も考えられます。ただし、中国は悪いデータほど表に出難い国なので、具体的にどれくらいの影響が出ているのかは不明です。
4.EV普及
中国は国家戦略でEV普及を進めてきました。中国のEV戦略は、環境対策や自国の技術的な問題だけが目的ではありません。その先にエネルギー安全保障という生存戦略がありました。EVが普及することによって、化石燃料の需要低下につながったと思われます。
今後の原油価格は中国の耐久力で決まる?
今後の原油価格は、中東情勢が続く中で、中国の需要や調達姿勢がどこまで下支え要因になるかも一つの焦点です。中国の買い控えや在庫調整が続けば価格の上値は抑えられやすく、逆に景気刺激策や需要回復が重なれば、相場は再び上振れしやすくなるでしょう。
仮に中東リスクが和らげば、原油価格はいったん落ち着く可能性があります。ただし、原油価格が下がり始めると中国も買い戻しをしますし、OPECの調整も入るでしょうから、破壊的な安値になることはなさそうです。
最悪のパターンは、中東緊張の継続または悪化に加え、中国景気の回復、米国の利下げ、OPECの減産継続が重なるケースでしょう。
日本はエネルギーの多くを海外に依存し、石油の大部分を中東に頼っています。早く不安定な状況が落ち着いてほしいところです。
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