クルマの価値はソフトウェアで決まる?SDVが示す未来
車の評価がハードウェアで決まる時代が終わろうとしています。自動車におけるハードウェアとは、エンジンやミッション等のパワートレイン、シャシー、ボディ等です。
ハードウェアの進化と限界
自動車のハードウェアの技術は、長年を経てかなり成熟していると言えます。速く走る、速い速度で正確に曲がる、速い速度から短時間・短距離で停止する、衝突安全性や耐久性もかなり進化しました。
もちろんまだ伸びしろはあると思いますが、制限速度内での使用のみを想定すると、今の自動車はオーバースペックである部分が少なくありません。
SDVとは何か?
自動車の機能や性能を決定するのはハードウェアでしたが、今後はソフトウェアが自動車の性能を左右する非常に重要な役割を果たすことになると言われています。
最近SDVという言葉を聞くようになりました。Software Defined Vehicleの頭文字をとってSDVと呼びますが、自動車メーカーが今後の競争を勝ち抜くためには、SDVへの対応が不可欠となります.
なぜSDVが重要なのか
ここ数年で自動運転技術は目覚ましい進歩を遂げています。アメリカのテキサス州では、約400kmの区間において自動運転トラックによる無人での商業運行が開始されています。テスラは、無人タクシーサービスの開始を予定しています。中国でも、一部の都市の限定された条件下でレベル4の自動運転の実用化が進んでいます。
自動運転は事故を起こさないことに重点を置きますが、もう一つ重要な設定があります。それは交通違反をしないことです。つまり、原則として制限速度を超えないよう設計されます。
それを踏まえて今後の自動車のハードウェアとソフトウェアに求められるのは
- ハードウェア
基本的な操舵性能や制動性能は高いレベルを求められる
しかし、加速性能、コーナリング性能は過度に追求する必要はない - ソフトウェア
事故を回避、交通違反をしない、スムーズな合流、加速や停止の不快なGを最小限に押さえる、CO2排出を抑えた走行をする、使いやすいオーディオや映像再生等のインフォテインメントシステム、スマートフォンとの連携、車から自宅の家電を操作できるよう主要なスマートホームプラットフォーム(HomeKit、Google Home、Alexaなど)との連携、セキュリティシステム、空調管理、目的地設定、ヘルスケア等、列挙したらきりがない位たくさんあります。

このように、成熟しつつあるハードウェアに対し、ソフトウェアに求められる内容がとても多いことが分かります。
新時代のユーザー体験と期待
また、ソフトウェアはスマートフォンやパソコンのOS(Windows、macOS、Android、iOSなど)が定期的にアップデートされるように、無線通信を利用したOTA(Over-The-Air)アップデートが採用されます。最近、このOTAアップデートの車種も増えていますね。
自動車メーカーには、ハードウェアとソフトウェアが互いに連携し、最大限の性能を発揮できるよう統合的な開発が求められます。それに加えて、SDVにはサイバーセキュリティ上の課題も解決して行かなければなりません。
いよいよ本格的な自動運転時代を迎えようとしていますが、ワクワクする反面、運転する楽しさが失われるのはちょっと寂しい気がします。しかし、その代わりにソフトウェアによって、新たなユーザー体験が提供されるのだと思っています。
好きな車と、暮らそう。
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