「アメリカのリアウィンカーは赤色」は昔の話し?

2024年3月13日

昔からアメ車好きな人やアメリカを舞台にした映画やドラマをよく見ている方ならご存知かもしれませんが、アメリカで走っている車のリアウィンカーは赤色です。しかし、最近はアンバー色も増えてきましたね。

日本や欧州のリアウィンカーはアンバー色です。アンバー色のリアウィンカーは赤色のリアウィンカーよりも目立ちやすく、ドライバーが周囲の状況をより早く認識できます。夜間や悪天候時にはよりその傾向が強くなります。

米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)も、リアウィンカー色が全車アンバー色になれば、年間1万件程追突事故を減らせると分析しています。

そもそも、なぜアメリカ車のリアウィンカーは赤色で、アンバー色を採用していないのでしょうか?

自動車にウィンカーが採用されるようになったのは、1938年から。日本は1950年代からですが、その当時は日本のリアウィンカーも赤色でした。当時の技術では、アンバー色よりも赤色に光らせるほうが明るく目立ちやすかったそうです。

日本や欧州は、今ではアンバー色のウィンカーが当たり前ですが、アメリカは赤色でもアンバー色でもどちらでも良いことになっています。

この表はmedium.comから引用したものですが、各メーカーが2023年に販売している車種でリアウィンカーのアンバー色率が分かります。随分アンバー色ウィンカーが増えてきた印象です。


medium.comより引用

今後はさらにアンバー色のリアウィンカーが増えると思いますが、それにしてもアメリカのアンバー色化が何故こうも遅れているのか理由が気になりますね。

考えられる理由1
・コスト
赤色のリアウィンカーの方がコストを抑えられるからだと思います。なぜ赤色リアウィンカーの方がコストが安いのかと言いますと、実は赤色のリアウィンカー、構造としてはブレーキランプとリアウインカーを共用する形になっているので、実際に点滅しているのはリアのブレーキランプだからです。どちらの色でも問題がないのであれば、自動車メーカーは低コストを選択します。

考えられる理由2
・大半の人がそれでよいと思っているから

先程、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)も、リアウィンカー色が全車アンバー色になれば、年間1万件程追突事故を減らせると分析している、と書きましたが、2020年の1年間でアメリカで発生した追突事故件数は170万件だそうです。1万台減ったとしても約0.59%減なので、

「騒ぐほどのことじゃないでしょ」

と言う考え方。

考えられる理由3
・デザイン

つまり見た目の問題。

「赤色の方が統一感があるでしょ」

と自動車メーカーは考えているのかも?

 

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