EVを作りすぎてしまった中国

2024年2月5日

2023年に中国が生産したEV(BEV)とPHEVの台数は700万台以上と言われています。内訳は8割位がEV(約560万台)、2割位(140万台位)がPHEVだそうです。ただし、実際にはこの数字よりも多い可能性があるそうですが、現時点では正確な数字は分かっていません。

中国政府の後押しでEVを作りまくったようですが、生産したEV全てが売れていれば「中国すげーわ」ってなりますが、実際にはそうではないようです。

大量に売れ残ったEVが欧州のEV相場に変な影響を与えるのではないかと欧州専門家が警戒していましたが、今のところろ欧州市場への影響は限定的だと見ている人が多いようです。とはいえ、中国の過剰生産がEV推し路線の欧州の判断を狂わせる可能性は無きにしも非ず。

影響が限定的だと判断している理由の1つに、欧州市場では中国程EVの普及率が高くないから、という分析があります。つまり、これからもっとEVを増やそうとしている欧州にとっては、中国のEVの存在は厄介な雑草でしかないでしょうね。

中国で過剰生産してしまいデッドストックになってしまったEVは、現地でどのような扱いをされているのでしょうか。これ、とても気になっているのですが、皆さんご存知の通り、中国では都合の悪い事実を隠す癖があるので、具体的な数字等を知ることができません。

デッドストックは少なくとも50万台以上という分析があります。

気になったので、計算してみると…(間違っていたらごめんなさい)
中国は2023年の上半期で、上位10位までのEVの販売シェアが72%位、台数にすると150万台位です。全メーカーでは208万台位になる計算です。仮に下半期も全く同じ台数だとすると、年間のEV(BEV)販売台数は416万台。2023年のEV生産台数が560万台だとしたら、100万台以上売れ残った形になりますね。実際には年を越してからの販売もあるので(逆に2022年生産が2023年に売れたケースも有る)正確な数字は分かりませんが、デッドストックは少なくとも50万台以上、という数字は間違ってはいない気がします。

台数についてはこれ以上調べようがありませんが、デッドストックになったEVはどんな扱いを受けているのでしょうか。これも不都合な事実としてあまり公にはなっていないようですが、ディーラーのストックヤードに眠っていて、部品取りされていたり、どこかに大量の新車が廃棄処分同然の状態で放置されているみたいです。

羽鳥慎一 モーニングショーで放送していたEV墓場の映像

中国は来年の2025年には、去年の3倍以上の自動車生産能力を確保しようとしているそうですが、売れもしない台数のEVを生産して、レアメタルを掘りまくるって、どうなんでしょう?環境破壊にもまりますし、もっと有効に使うべき資源を売れないEVに使うなんてもったいない。

好きな車と、暮らそう。

AUTORIESEN

052-774-6151
auto@riesen.co.jp

サービス工場Blog
車検、点検、整備のあれこれを毎日更新!
熟練のメカニックの匠の技をご覧になれます。