タイヤの販売数は今後も増えるけど…

2024年2月4日

ドイツの自動車部品・タイヤメーカー、コンチネンタルのインド部門の代表者が、2030年までにインドでのタイヤ市場が倍増する可能性があると予測しています。インドでも道路の舗装がどんどん進み、SUV需要も高くなり、タイヤの収益が上がると見込んでいるようです。

2023年の世界のタイヤ市場は約2,000億米ドル(日本円で29兆6,750億円)規模と推定されていて、今後数年間は年平均成長率4%程成長すると予想されています。

また、EVは車両が重いのでタイヤの摩耗も早く、EVが増えるとタイヤの消費量も比例して増えることになります。

皆さんも定期的にタイヤ交換をしていると思いますが、タイヤがすり減るということは、すり減ってしまった分が消えて無くなってしまうわけではありません。粉塵となって飛散していることは想像に容易いと思います。

ところが、長い期間見落としていたのか、それとも見て見ぬふりをしてきたのか知りませんが、タイヤの粉塵はステルス汚染として扱われていました。ステルス汚染とは、検出ができていなかったり、具体的な被害が見えない汚染のことですが、タイヤの粉塵が大量に出ていることは分かっているはずですけど?

タイヤの粉塵はPM2.5やPM10の原因にもなっています。PM2.5の存在が広く認識されるようになったのは今から10年位前。ステルス汚染は認知が遅れた汚染でもありますので、長期に渡って体内に侵入させる機会を与えてしまったことになりますね。

NHKのNews Webにもこんな興味深いデータがありました。

イギリスの大学、インペリアル・カレッジ・ロンドンがことし2月に発表した報告書によりますと、タイヤの摩耗による粉じんは世界全体で年間600万トンに及ぶと推計しています。

600万トンもの粉塵があちらこちらに散らばっていると知ってしまったので、高性能な空気清浄機を買いたくなりますね。

タイヤメーカーもタイヤの粉塵のことを放置しているわけではありあせん。可能な限り持続可能性素材を使用したり、タイヤ粉塵を回収する技術を研究しています。

タイヤ粉塵の回収については、2020年に設立されたクリーンテック企業、”The Tyre Collective”が走行中の車両から出るタイヤの粉塵を集めるシステムを開発しています。

The Tyre Collectiveのホームページにも、EVは排気ガスは大幅に減少するが、バッテリーの重量と大トルクによってタイヤ摩耗が増加し、車両による環境汚染の主な原因となると書いてあります。

車は環境汚染に繋がる乗り物ですが、一方でとても高い利便性のある乗り物でもあります。耳にタコができると言われるかもしれませんが、大量の人や物を運ばないのであれば、やっぱり軽い車が良いんです。

好きな車と、暮らそう。

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