こんなところにもハッキングの恐れがある脆弱性が

2024年1月14日

自動車もハッキングされる可能性があるってご存知でしょうか。

自動車のどこをハッキングするの?と思われるかもしれませんが、盗難防止装置やECU(電子制御ユニット)、自動運転システムを含む様々な車載システムが狙われる対象です。

具体的にハッキングがされてしまったらどうなるのか詳しくは知りませんが、所有者の個人情報を抜き取られたり、自動車を暴走させたり、何かの犯罪に使われてしまう恐れがあるそうです。

最近自動車関連で脆弱性が指摘されているのは、BOSCHのナットランナー*です。ナットランナーの脆弱性を発見したのはアメリカのサンフランシスコに拠点を置くサイバーセキュリティ研究機関、”Nozomi Networks Labs”です。

*ナットランナーとは、自動車を組み立てる際に効率よく指定したトルクでナットを締めるとても高度なツール(使ったことはありませんが…)。


モノタロウで購入できますが、1,309,000円とかなり高額。

具体的にどんな脆弱性があるのかは割愛させていただきます。(なぜなら私が理解できないので説明できないからです。)

仮に、このナットランナーがハッキングされてしまうと、設定されていた適正トルクが改ざんされてしまいます。そうなると自動車生産工場の組立工が締めたボルトが緩すぎたりキツすぎたりってことが起こります。しかし組立工は、設定されたナットランナーのトルクが適正だと信じているので、不適切なトルクで締められている可能性を疑うことなく車は出荷されてしまいます。

自動車生産工場で使用される工具の設定をハッキングして勝手に変更するにしても、それをやる意味がどこにあるのでしょうか?

ボルト・ナットが不適切なトルクで締められていた場合、恐らくそれが発覚するまでにある程度の時間がかかると思います。それまでの間に何万台と生産・納車された自動車が立て続けに問題を起こして大量リコールや訴訟問題に発展したら、恐らくそのメーカーの株価は下落するでしょう。つまり株価を操作できるってことになるので、それを悪用して金儲けができてしまうのです。

もちろんBOSCHもNozomi Networks Labsの指摘で、該当するナットランナーのセキュリティを強化して対策するらしく、今月末に修正パッチを配布するそうです。

 

好きな車と、暮らそう。

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